「14番と15番が良かった。あとは…」パナマの英国人指揮官が語った森保ジャパン分析

2018年10月13日 羽澄凜太郎(サッカーダイジェストWeb)

敗戦の理由は「30時間のフライト」にあらず!

敗軍の将となり、悔しさを滲ませたパナマの指揮官ステンペルは、さらに森保ジャパンのストロングポイントにも触れた。 写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

[キリンチャレンジカップ2018]日本 3-0 パナマ/10月12日/デンカビッグスワンスタジアム

 森保ジャパンの2戦目となったパナマ戦は、まさに圧巻の快勝劇だった。

 42分に南野拓実が先制点を奪うと、65分に伊東純也がゴール前の混戦から追加点をゲット。さらに迎えた85分には、途中出場の川又堅碁が絡んだオウンゴールでダメを押した。

 カリブの雄を全く寄せ付けずに勝利した日本。そんな試合後、森保一監督は「ポイントを見れば、攻撃も守備もまだまだクオリティを上げていかないといけない」と、今月16日のウルグアイ戦を見据えてか、あえて自軍に発破をかけたが、この日、"敗軍の将"となったパナマのガリー・ステンペルは、悔しさを滲ませている。
 
 パナマ人の父とイングランド人の母の間に生まれ、39歳までを"フットボールの母国"で過ごし、1996年からパナマへ渡ってからはクラブチームや同国のU-17代表を歴任するなど、パナマ・サッカー界に従事してきた61歳のベテラン監督は、「今日は0-3で負けるほどのパフォーマンスではなかった」と、苦虫を嚙み潰したよう語った。
「それになりに良い試合はできた。ボールを持つ時間帯もあったし、サイドアタックが奏を功した場面もあった。日本に対してやっかいなシーンを作ることもできていたと思う。ただ、決定力に欠けていたし、馬鹿げた形で3点を失った。今日の結果には失望している」

 実際のところパナマは、決して日本に対して引けを取っていたわけではない。トータルのポゼッション率では、51.8%(日本は48.2%)で、わずかながらだが、確かに上回っており、その手強さは森保監督も、「スピードがあってフィジカルが強くて運ぶ技術があった」と認めるところである。

 では、なにが0-3という結果を生み出したのか? ステンペルは、「コンディションは確かに悪かった。30時間の長旅で選手には疲労もあったが、それは理由にならない」と持論を展開。さらに森保ジャパンの分析も行なった。

「疲れはあっても内容は良かったと思っている。日本はボールを回すことに長けていて、前半は14番(伊東純也)、15番(大迫勇也)、19番(編集部注:酒井宏樹は出場していないのでおそらく9番・南野拓実の誤り)の選手たちのサイドでのプレーに手こずった。あと3番(室屋成)も非常に良かったね」

 南野ら数名のプレーぶりを引き合いに出し、敗戦の理由を語ったステンペル。その表情には、長旅の疲れがどっと押し寄せたのか定かではないが、疲労感が浮き上がっていたように見えた。

取材・文●羽澄凜太郎

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