吉田、長友をなぜ起用しなかった? 森保監督が明かしたスタメン選考の舞台裏

2018年10月12日 羽澄凜太郎(サッカーダイジェストWeb)

チームの戦力アップは進んだのか――指揮官の答えは?

会心の勝利を収め、満足げな表情を浮かべながら選手たちとガッチリと握手を交わす森保監督。試合後の会見でも、その言葉は雄弁だった。 写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

[キリンチャレンジカップ2018]日本 3-0 パナマ/10月12日/ビッグスワン

 新体制発足2試合目もとなったパナマ戦も、森保ジャパンは堅守の相手を見事に寄り切って3-0の完勝を収めた。

 スコアレスで迎えた42分に9月のコスタリカ戦(親善試合)でもゴールを決めていた南野拓実が先制点を奪取すると、65分には、その背番号9を起点とした攻撃から最後は伊東純也が冷静に押し込んで追加点をゲット。さらに迎えた85分に川又堅碁が絡んだオウンゴールでダメを押した。

 立ち上がりこそ相手の素早いプレスに押される場面もあったが、ゲーム終盤は、北中米の雄を圧倒した展開に森保一監督も安堵の表情を浮かべた。
 
「試合は無失点で終えられたこと、しっかりとチャンスを作って3点を取れたこと、そして勝利できたことは、まず良かったです。試合に出た選手だけではなくて、この短期間でチーム全員が、我々がやろうとしていることを意識してくれた。それらすべてが今日の結果につながったと思います」

 この試合の先発メンバーには、ロシア・ワールドカップで、日本を支えた"オーバー30"吉田麻也(30歳)や長友佑都(32歳)の両ベテランに出場機会はなく、ベルギーで研鑽を積む19歳の冨安健洋やFC東京で不動の地位を築く23歳の室屋成と若手の抜擢が目立った。森保監督は、先発メンバーの選考について次のように話している。

「この10月の試合はできるだけ多くの選手にピッチに立ってもらって、そこで力を見せてもらい、何よりも公式戦のなかでレベルアップを図りたかった。ということで、今日の先発メンバーを選びました」

 さらに代表デビューを飾った北川航也などの新戦力と現有戦力の"融合"についても、50歳の指揮官は触れている。

「A代表初出場の選手がいて、経験のある選手たちと一緒にプレーすることで、化学反応と言っていいかは分からないですが、チームの融合と全体的な戦術の浸透はできたと思っています」

 9月シリーズに続いて新戦力も試しながら、ロシア組も混ぜてさらなるチーム力の底上げを図る森保監督。そんな指揮官の下で、総合力を高めているサムライ戦士たちは、来るウルグアイ戦でいかなる戦いを見せるのだろうか?

取材・文●羽澄凜太郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

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