快挙達成のU-16タジキスタン代表に凱旋フィーバー! 選手への報奨金は国民平均年収の数倍も!

2018年10月12日 サッカーダイジェストWeb編集部

大統領がじきじきに労いの言葉を

まさに国民的英雄となって凱旋帰国したU-16タジキスタン代表の選手たち。今後も日本代表の良きライバルとなっていくだろう(写真はAFC公式ツイッターより)。

 マレーシアで開催されていたU-16アジア選手権は、森山佳郎監督率いるU-16日本代表の優勝で幕を閉じた。
 
 その大会で一大センセーションを巻き起こしたのがアウトサイダー、タジキスタン代表だ。決勝トーナメントに入ってから北朝鮮、韓国を延長・PK戦の末に連破してワールドカップ行きの切符を手にすると、初の決勝の舞台でもグループリーグでスコアレスドローを演じた日本を相手にふたたび大健闘。惜しくも0-1で敗れたものの、その攻守両面における組織的なサッカーは各方面から高い評価を得た。
 
 当然、タジキスタン国内の盛り上がりは尋常ではなかったようだ。AFC(アジア・サッカー連盟)の公式サイトは彼ら代表チームが凱旋した際の様子をレポート。帰国時の空港にはサポーターや国民が大挙して押しかけ、パニック状態に陥ったという。

 
 チーム一行はすぐさま大統領府へ向かい、エモマリ・ラーモン大統領と会談。「君たちを誇りに思う。大会中は数百万のタジキスタンの人びとが君たちに愛情を示し続け、国が一体となって応援していた。強豪国を相手によくぞあそこまで戦ってくれた」と、国家元首から労いの言葉を贈られた。
 
 さらにその場で大統領は、国費から選手全員に報奨金を贈呈することも発表。33人に対して66万スモーリ(約788万円)を捻出したという。単純計算でひとりあたり、およそ24万円。中央アジアのなかでも生活水準の低い国として知られ、国民の平均年収は350ドル(約3万8000円)前後。十代の青年たちは破格のボーナスを受け取ったことになる。タジキスタン国民を勇気づけた快進撃の価値は、まさしくプライスレスだったのだ。
 
 いずれにせよ、今後も日本代表にとって侮れないライバル国となるのは間違いない。
 
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