アジア杯へW杯主力組&新戦力の融合に期待感。一方で森保監督は「そこは実力の世界」とサバイバルの強調も

2018年10月04日 サッカーダイジェストWeb編集部

「アジアカップまでにどれだけの選手が残っていくのか」

吉田(22番)、大迫(15番)らワールドカップの主力組と中島(10番)、堂安(21番)ら新戦力の融合はどこまで進むだろうか。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 日本代表のチーム作りが、早くも次なるステージへと移ったことを窺わせるメンバー構成となった。
 
 日本サッカー協会は10月4日、同12日のパナマ戦(@デンカS)、同16日のウルグアイ戦(@埼玉)に向けた日本代表メンバー23名を発表した。
 
 登壇した日本代表の森保一監督は、初陣となった先月の代表活動を受けてのメンバー選考について、次のように語った。
「前回は、ロシア・ワールドカップに行くことのなかった選手のなかで可能性のある、力のある選手を招集したいということと、ロシアには行ったが、なかなか出場機会の少なかった選手、あるいは若い年代において海外で活躍している選手、とくにリオ世代の選手たちを招集してチームを作りたかった。今回は、前回のキリンチャレンジカップでの活動を踏まえて、また新たな選手を加え、我々がやろうとすることのコンセプトを伝えていく。グループとしての化学反応を見ていきたい」
 
 9月のコスタリカ戦では、中島翔哉、南野拓実、遠藤航ら、森保監督が招集を希望した「リオ五輪世代」が躍動。さらには「東京五輪世代」の堂安律もオランダでの好調ぶりをそのままに存在感を発揮している。おそらく、森保監督のなかでは、日本代表の主軸として今後さらに頭角を現わすであろう、こうした新戦力とロシアで主力として戦った選手たちの融合をいち早く進めたいという思いはあるだろう。来年1月には、アジアカップが控えている一方で、試行錯誤の機会は限られているからだ。
 
 森保監督は来年1月を見据えたチーム作りのプランについて「私が就任してから招集できている選手は限られている。いろんな選手を見てチーム作りを進めていきたい」としながらも、今回の10月シリーズに招集した選手については「アジアカップまでにどれだけの選手が残っていくのか(分からない)。全員なのか、もしかしたら少数なのか。そこは実力の世界なので」と、あくまでゲームの結果と内容をシビアに見ていくつもりだ。さらには「アジアカップの期間内でも情報収集していくなかで、その時のベストのチームを作っていきたい」と、アジアカップでの起用法についても方針を述べた。
 
 一方でチーム作りの根幹を成す戦術浸透の面では、「臨機応変な対応力」を求めていく。コスタリカ戦では4バックを採用したシステムについても「システムありきではないですが、3バック、4バックと考えてやっていきたい」とするなかで、「選手には臨機応変に対応力を持ってプレーの選択肢を持ってもらえるように、原理原則の部分では変わらないことを伝えていきたい」と語り、10月シリーズのテーマに挙げた「戦術浸透」についても選手たちの理解を深めていくつもりだ。
 
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