注目の日本人対決は実現せず…武藤奮闘もニューカッスルはレスターに敗れて泥沼の7戦未勝利に

2018年09月30日 サッカーダイジェストWeb編集部

69分からピッチに立った武藤は攻撃で奔走するも…

後半途中からピッチに立った武藤は、前線で奮闘するも周囲との連携に課題を残した。 (C) Getty Images

 現地9月29日、プレミアリーグ第7節、ニューカッスル対レスターが、セント・ジェームズ・パークで行なわれた。

 今シーズン、プレミアリーグでいまだ未勝利で降格圏の18位と苦心が続くニューカッスルの本拠地に9位のレスターが飛び込んだ一戦。注目を集めた武藤嘉紀と岡崎慎司の元マインツの日本人FW2人は、いずれもベンチスタートとなった。

 試合は、序盤からレスターがボールを支配するなかで進行。ポゼッションこそ明け渡したニューカッスルだったが、17分にホセル、21分にモハメド・ディアメがビッグチャンスを迎えるなど、今シーズン初勝利への気概を見せる。

 そうしたなかで、先手を取ったのは、やや決め手を欠いていたアウェーチームだった。29分にCKの流れからハリー・マグワイアのボレーシュートを止めに入ったケネディがボックス内でハンド。このプレーで得たPKをエースのジェイミー・ヴァーディーが難なく決めた。

 波に乗り切れていないチーム状態を表すかのように痛恨の形で失点を喫したニューカッスルは、前半の残り時間も、ここまでわずか4点しか決められていない問題の攻撃陣に快音は聞かれず。1点のビハインドを背負ってハーフタイムを迎えた。

 後半立ち上がり、1点を追うニューカッスルは、前半以上に果敢なプレーを披露する。ややプレースピードが落ちたレスターに対し、2ボランチのジョンジョ・シェルビーとディアメが激しいプレッシングで応戦。その気持ちの入ったプレーには、スタンドのボルテージも徐々に増していった。

 しかし、ここでも課題の拙攻が、ニューカッスルの足枷となる……。

 前線の動きが少なく、ボールを奪ってからシュートまで繋げることができずに、せっかくの速攻の機会を無駄にする場面が目立った。そうした状況を打破しようと、ラファエル・ベニテス監督が動く。69分にアジョセ・ペレスに代えて、武藤をピッチに送り出したのだ。

 しかし、武藤の交代から間もなくしてレスターが追加点を奪う。73分、右からのCKで、ジェームズ・マディソンのピンポイントキックをマグワイアがドンピシャのヘディングシュートでねじ込んだ。

 リードを広げられたなかで、4-4-1-1のシャドーポジションに配置された武藤は、最前線からの寄せと相手ディフェンスラインの背後への抜け出しを徹底。何とかチャンスを生み出そうと奔走するも、1トップのホセルとの連動性を欠いてゴールに近づくことはできなかった。

 時間の経過とともにレスターは逃げ切りの体制を構築。そのなかで前線の駒である岡崎に出場機会は訪れなかったため、注目された日本人対決は実現しなかった。

 最後までがむしゃらに攻めたニューカッスルだったが、完全に守りに入ったレスターの牙城を打ち破ることはできず……。結局、試合は2-0で終了した。

 試合巧者ぶりを見せて、勝利したレスターは、今シーズン2度目の連勝で暫定7位に浮上。一方、敗れたニューカッスルは、泥沼の7戦未勝利となった。
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