「日本人対決」は 勝利に貢献の久保裕也に軍配!今季初先発の原口元気は、味方の退場で不完全燃焼…

2018年09月23日 サッカーダイジェストWeb編集部

攻撃の”預け手”として着実に信頼を積み重ねる久保

ひとり多い状況ながら、攻守によくスプリントしていた久保。今回もゴールはならなかったが、仲間からのパスが多く、預ける相手として信頼を得ていることがわかる。 (C)Getty Images

[ブンデスリーガ第4節 9月21日(土)ニュルンベルク対ハノーファー 2-0]

 もはや毎節の恒例となったブンデスリーガの"日本人対決"。ホームのニュルンベルクは久保裕也が4試合連続の先発、一方、ハノーファーでは原口元気が初めてスタメン入りし、浅野拓磨はベンチスタートとなった。

 開始からお互いに一進一退の攻防を繰り返し、25分、ニュルンベルクのフックスからのクロスを、ゴール前でミシジャンがシュート。GKが弾いたところにイシャクが詰めてネットを揺らした。サポーターも沸き上がったが、VARによってオフサイドが判明し、ゴールは無効となった。

 そして29分、ミシジャンがペナルティーエリア付近まで駆け上がったところを、ハノーファーDFアルボルノスが倒してしまう。主審はこれを流したが、VARで確認した結果、アルボルノスに一発レッド。ハノーファーは60分以上を10人で戦うことを強いられ、FWウッドを下げて守備を固めた。

 ただし、このファウルで得たFKはポストに阻まれ、ゴールはならず。人数の多いニュルンベルクが攻め切れないまま、前半はスコアレスドローで終了した。

 後半、ハノーファーのブライテンンライター監督は、原口に代えてMFバカロルツを投入。原口は序盤から積極的にサイドを駆け上がって存在感を発揮したが、チームの状況がこれ以上のプレーを許さなかった。

 ひとり多いニュルンベルクは、久保ら前線の選手たちでプレッシャーをかけ、絶好調のミシジャン、イシャクを中心に攻撃を組み立てる。ディフェンシブな選手たちも攻撃に参加するなど、ニュルンベルクはゴールを狙う姿勢を明確に示す。

 58分、久保がエリア右に飛び出し、CBをひとりかわしてゴール前に抜け出すも、DFに倒されてシュートに持ち込めない。GKとDFに挟まれる状態だったが、主審の笛は鳴らず。ケルナー監督までもが主審に抗議するほどだったが、結果はCK。これも、ゴールには結びつかない。

 しかし、待ちかねた先制点は76分に訪れた。右からのCKをイシャクがシュートするもポストに弾かれる。こぼれ球を拾ったクノルが、中央にいた久保にマイナスのクロスを送ると、これに反応したハノーファーのGKとDFが交錯してオウンゴールとなった。

 さらに直後の77分には、DFラインの裏へ抜けだしたイシャクからのプレゼントパスをクノルがきっちり決め、ニュルンベルクは2-0と勝ち越した。

 終了のホイッスルが鳴った瞬間、ピッチに残っていた久保は、思わず座り込んだ。これまで4試合フル出場、ミスも少なく、チームのためにスプリントしてきた結果、さすがに疲労を感じたようだ。そんな彼は、ニュルンベルクにとって2014年3月以来となるブンデス1部での勝利に貢献した。

 次節、ニュルンベルクはアウェーでドルトムントと、ハノーファーはホッフェンハイムと対戦する。
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