首位・広島がFC東京との上位決戦で痛恨ドロー! 優勝争いはいよいよ混沌と…

2018年09月22日 サッカーダイジェストWeb編集部

パトリックが20得点の大台に乗せるも

佐々木(19番)と小川(25番)が激しく競り合う。両チームの意地がぶつかり合った上位対決は1-1の痛み分けに終わった。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

[J1リーグ第27節]広島 1-1 FC東京/9月22日/Eスタ
 
 首位の広島がホームゲームで手痛いドローだ。1試合消化が少ない川崎との勝点差は4。優勝争いはここに来て混沌としてきた。
 
 序盤から両チームとも激しく攻め合う。開始4分にFC東京がD・オリヴェイラの突破からリンスがポストをかすめるショットを放てば、その4分後には広島もハイプレスでのボール奪取から柏の強力ミドルが敵GK林彰をテストする。極度にコンパクトな中盤で潰し合う、インテンシティーの高い攻防戦となった。
 
 そんななか、勝負強く先制したのは広島だ。18分、リスタートから青山がゴール前にロブパスを送ると、これがゴール前の大混戦を生み、FC東京の髙萩が蹴り出した球がパトリックの足に当たってゴールに吸い込まれたのだ。エースの今季20得点目でリードを奪った。
 
 その後の広島はややスローダウンし、FC東京の攻勢を巧みに削いでいく。D・オリヴェイラとリンスの2トップを分断し、パスの出し所に鋭くチェックを仕掛けては、前線に効果的なボールを供給させない。アウェーチームに苦し紛れのミドルパスを頻発させ、散発なカウンターに追い込む。ともにチャンスらしいチャンスを掴めない大味な展開となるも、広島ががっちりとゲームの主導権を掌握する形で、ハーフタイムを迎えた。

 
 ところが後半開始早々、FC東京があっさり同点に追いつく。49分、左サイドでリンスとの連携からD・オリヴェイラがえぐると、マイナスのクロスを中央で合わせたのは猛然と駆け込んだリンス! 間延びしていたラインを修正し、前線からのフォアチェックを徹底したFC東京。実に4試合ぶりとなるゴールで、試合を振り出しに戻した。
 
 ここからゲームは俄然ヒートアップする。両チームともにパススピードとテンポを速め、縦へ縦へと積極的にクサビを打ち込んでいく。強度の高い展開で、次第にペースを掴んだのがFC東京だ。素早くサイドに振って広島ディフェンスを揺さぶり、D・オリヴェイラのキープ力を頼みに攻撃陣が躍動。前半とは打って変わり、広島を自陣に押し込んだ。
 
 広島はティーラシンを、FC東京は大森、永井を投入してゲームを活性化させ、貪欲に決勝点を追ったが……。ともに最後の"一本"が繰り出せず、ビッグチャンスには至らない。
 
 試合はこのまま1-1でタイムアップ。首位・広島は2戦勝ち星なしで停滞を余儀なくされ、FC東京は7戦連続の未勝利となった。両陣営にとって喜ばしくないドロー決着だ。

【広島 1-1 FC東京 PHOTO】ホームの広島が、2位川崎と勝ち点縮まる痛恨の引き分け!!
 

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