今夏にリーガ・エスパニョーラのベティスに新加入した乾貴士のゴールを、皆が待ちかねている。

　９月14日（現地時間）に行なわれた第４節バレンシア戦。試合は圧倒的にベティスのペースで進んだにもかかわらず、０-０のスコアレスドローで終わっている。

　スペイン全国紙『AS』は、「ベティスはこの４試合で１得点しかしていない」とチームの得点力不足を指摘しつつ、バレンシア戦でも惜しいシュートをみせた乾の働きをこう評した。

「この試合だけではなく、リーグ開幕後から、乾はすでに明確なチャンスを何度も逸している。バレンシア戦を終え、乾は母国メディアに『もし僕が得点していたら勝っていたかもしれない。そのことを反省しなければならない』と語っていた。

　ベティスはこれまで１ゴールしか挙げておらず、スコアラーとしてセカンドラインの選手たちも奮起し、ゴールをする必要があるだろう。乾は、ロシア・ワールドカップでふたつの印象的なゴールを決めた実績があり、多くの期待を背負っている。彼は、ベティスで"スペシャルな存在"になる必要があるのだ」

　乾はバレンシア戦後、自身のSNSで「昨日は引き分けました。とにかく続けて頑張ります!!」と日本語で更新。スペイン語では「僕らは引き続き頑張ります！　木曜日にはヨーロッパリーグもスタートする！　ベティス最高！」と、セビージャの方言も盛り込んだメッセージを送っている。

　これに対し、ベティコ（ベティス・サポーターの愛称）からは、「いい試合だったよ、タカ。不運でゴールに入らなかったけど、こういうプレーを続けてほしい」「君ならできる！がんばれ！」「次こそ決めてくれよ、タカ。俺らは君がゴールしたときの歌を歌いたくてしょうがないんだ！ベティス最高！」と、後押しする声が寄せられている。

　ベティスは９月20日（現地時間）、ヨーロッパリーグでオリンピアコスと対戦。その３日後には、リーガでアスレティック・ビルバオと対戦する。

　ピッチ内外で仲間から、そしてベティコの信頼を掴みつつある乾。皆が待望している"乾ゴール"を、次こそ見せられるだろうか。