【ACL展望】天津権健×鹿島|大型台風の影響懸念も2点リードの優位を活かし、初の4強へ

2018年09月18日 サッカーダイジェストWeb編集部

直近の湘南戦は鈴木優磨の劇的弾で「勢いがつく」勝利を掴む

故障者/鹿島=伊東、昌子、レアンドロ、中村
出場停止/鹿島=なし

非常事態にも動じない。18日に行なわれるアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)準々決勝、天津権健(中国)との第2戦に臨む鹿島は、開催地マカオへの移動時に台風による悪天候に見舞われたが、無事に到着。第1戦のアドバンテージを活かして、初の準決勝進出を目指す。
 

「(決勝トーナメント1回戦の)上海上港(中国)戦はリードして第2戦に臨んだが、アウェーで苦しんだ経験がある。リードしていても試合の入り方が重要。0-0の状況で戦う気持ちで準備していきたい」
 
 土壇場で勝利を収めた14日の湘南戦(2-1)の試合後、大岩剛監督がACLの戦いに向け、兜の緒を締めた。
 
 8月28日の第1戦は、天津権健側は助っ人外国人が試合前に移籍、練習に不参加というお家騒動が勃発し、元ブラジル代表FWアレシャンドレ・パトも不発。10本だった相手のシュートに対し、鹿島は2倍近くの18本を放つなど、試合優位に進め、MFレオ・シルバ、FWセルジーニョの得点で2-0で勝利。完封での勝利は大きなアドバンテージとなった。
 
 敵地での第2戦に臨むため、湘南戦はターンオーバーを実施。DF犬飼智也、レオ・シルバ、FW鈴木優磨とセンターラインの主軸をそれぞれ一人ずつ控えに回し、フルタイムでの起用を避けた。試合は苦戦を強いられ、レオ・シルバ、鈴木の投入を余儀なくされたが、終盤に鈴木がシーズン自己最多記録となる今季9得点目を挙げ、これが決勝弾に。「モチベーションは高まっている。次の試合に勢いがつく」(鈴木)と結果として良い状況で決戦の地に乗り込むこととなった。
 
 台風22号の影響を考慮して、チームは16日に移動だった予定を急きょ前倒し。湘南戦の翌15日、2つのグループに分かれてマカオへと出発。広州(中国)へと飛び、そこから陸路で現地に入るグループと、韓国経由で空路で入るグループに分かれて移動し、ともに半日ほどかけてマカオに到着した。
 
 16日の練習場でのトレーニングは、台風のために外出が禁止になりキャンセル。選手たちは宿舎内のジムやプールでトレーニングを実施。関係者によると「湘南戦の先発とそれ以外のメンバー、GKの3つの組に分かれて練習をした」という。
 
 大型台風はマカオに大きな爪痕を残しており、前日の会見や練習の予定にも変更が生じているが、試合は予定どおり行なわれる見通し。調整不足が懸念されるが、2点リードのアドバンテージをしっかりと生かしながら、アウェーゴールも奪い、勝利をものにしたいところだ。
 
 準決勝に進めば、グループステージで対戦した水原三星(韓国)との再戦が濃厚。同チームとの今季の対戦は1勝1敗と雌雄を決してないが、試合内容では2戦ともに鹿島が優勢だった。まだ見ぬ頂へ、一気に上り詰める。
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