大迫、久保の「日本人対決」は土壇場でニュルンベルクが追いついてドロー決着! 優勢ブレーメンは悔いを残す…

2018年09月17日 サッカーダイジェストWeb編集部

ニュルンベルクにはVARで取り消された“幻のゴール”も…

前半は守備に忙殺され、攻撃では成す術なしといった表情も浮かべていた久保。最後のシュートが決められれば最高の結果だったが、試合内容を考えれば勝点1でも満足に値するだろう。 (C) Getty Images

 9月16日(現地時間)、ブンデスリーガ第3節が行なわれ、ブレーメンとニュルンベルクの一戦は、1-1の引き分けに終わった。
 
 ともに日本人選手が攻撃の主軸として君臨するチームの対決。大迫勇也、久保裕也ともにスタメンに名を連ね、どちらも前線左サイドで試合開始を迎えた。
 
 開始5分、久保が攻撃のスイッチを入れる好パスから、自身が持ち込んでファーストシュートを放つが、試合は比較的静かな立ち上がりを経て、徐々にブレーメンが主導権を握っていく。

 6分にクラーセンの縦パスを受け、振り向きざまに最初のシュートを放った大迫は、15分にはドリブルで中央を突き進み、敵を引きつけてからクルゼに絶好のラストパスを送るが、シュートはスライディングで寄せた相手DFに当たって枠を捉えられなかった。
 
 ブレーメンはニュルンベルクのプレッシャーの緩さにより、中盤で自由にボールを持つことができ、サイドのスペースを利用して幾度もボールをゴール前に運ぶ。21分には右からのクロスをハルニクが合わせるなど、着実にゴールに近づいていった。
 
 そして26分、敵陣でのパス回しから、M・エッゲシュタインがペナルティーエリア手前から右足で強烈なミドルをゴール右隅に突き刺し、ホームチームが先制ゴールを奪った。
 
 その後もサイドや中央を攻略し、ゲブレ・セラシェ、クルゼ、クラーセンらがフィニッシュまで持ち込むなど、ブレーメンは攻勢を維持。大迫はセットプレー時を除けば、左サイドに張りつく時間が長く、前半は得点よりもチャンスメイクに重きを置いたプレーを見せた。
 
 一方、久保やなかなか相手ゴールに迫れないチームのなかで、DFラインの裏に抜け出す動きなどでパスを引き出すが、チャンスには結びつけられず。守備で奮闘するも、状況を変えられず、終始、厳しい表情を浮かべながら、前半を終えることとなった。
 
 後半、立ち上がりはニュルンベルクも守備の意識を強くしたことで、簡単には相手にプレーさせず、中盤での争いは厳しくなる。それでもブレーメンは、その間をかいくぐってクルゼが突破からエリアに侵入し、チャンスに近づいた。
 
 55分にもブレーメンは、カウンターからハルニクが左サイドからボールを運んでファーサイドへクロス。ボールを受けたM・エッゲシュタインのシュートはゴールマウスを捉えられないものの、ニュルンベルクDF陣を脅かすには十分な攻撃だった。
 
 劣勢のアウェーチームにおいて、久保は下がってボールをもらいに行って自ら展開し、またゴール前でパスを引き出すなど、何とかチャンスを作ろうとする。そんななか、59分にニュルンベルクは、イシャクのクロスからの混戦でペトラークが詰めてゴールネットを揺らすが、VARによって直前にオフサイドがあったとして無効とされる。
 
 71分、ブレーメンはバルグフレーデに代え、今夏にドルトムントから加入したシャヒンを初投入。中盤に異なるエッセンスを加えて攻撃を活性化し、試合を終わらせるために次のゴールを狙う。4分後、そのシャヒンからのスルーパスで大迫が抜け出すが、GKブレドロウの飛び出しに阻まれる。
 
 対するニュルンベルクも前半とは違ってゴール前に迫る回数が増え、74分に右からのクロスにイシャクがダイレクトで合わせ、78分にも右サイドの攻略から、レーベンがわずかにゴール左外に逸れる惜しいシュートを放つ。
 
 試合は終盤に入り、M・エッゲシュタインが立て続けに好シュートを放ったブレーメンは、執念を見せるニュルンベルクの攻撃を最終ラインが身体を張った守備でしのいでいたが、アディショナルタイムの2分、ロングボールからのこぼれ球を拾ったミシジャンにゴールを破られ、土壇場で同点とされてしまった。
 
 ニュルンベルクはさらにその直後、久保が抜け出すが、最後のシュートはGKパブレンカにキャッチされ、劇的勝利はならなかった。しかし、苦しい戦いの末に勝点1を拾ったことは、ポジティブな結果だったと言えよう。
 
 ブレーメンは優勢に試合を進めながら、悔いの残る結末で連勝を逃した(1勝2分け)。一方、ニュルンベルクは今シーズン2度目の引き分けで総勝点を2とした。
 
 次節、ブレーメンは22日にアウェーでアウクスブルクと、ニュルンベルクは同じく22日、浅野拓磨、原口元気を擁するハノーファーとホームで、それぞれ対戦する。
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