「申し訳なく思ってるけど…」 パルマの20歳ディマルコ、レンタル元のインテルを左足の弾丸ミドルで撃破!

2018年09月16日 サッカーダイジェストWeb編集部

“ロベカル”に例えられ「大袈裟」と恐縮

4戦目での初勝利を自らの左足で引き寄せたディマルコ。クラブやチームメイトが、その殊勲の働きを称えている。 (C) Getty Images

 9月15日(現地時間)に行なわれたセリエA第4節で、インテルは0-1でパルマに敗れ、早くも今シーズン2敗目を喫した。
 
 本拠地サン・シーロでの一戦、来週火曜日にチャンピオンズ・リーグのトッテナム戦を控えていることもあってか、エースのイカルディらをスタメンから外したインテルだが、昇格組相手に序盤から積極的に攻め入った。
 
 主導権を握り、多くのシュートを放つインテルに対し、パルマは粘り強い守備と速い攻撃で対抗。前半を無失点で乗り切り、後半もイカルディを投入したインテルのサイド攻撃を受けながらも、決してゴールを割らせない。
 
 そして迎えた79分、左SBのディマルコがクリアボールを拾って敵陣をドリブルで突き進みながら、スピードを落とすことなくペナルティーエリア前から左足を振り抜くと、GKハンダノビッチがただ見送るしかない鋭い弾道のシュートがゴール右隅に突き刺さった。
 
 これが決勝点となり、パルマは敵地で強豪相手に今シーズン初勝利をマーク。一方、インテルは20本を超えるシュートを放ちながら、一度もゴールネットを揺らすことなく、地元大観衆の前で屈辱を味わうこととなった。インテルのここまでの成績は1勝1分け2敗……4試合で勝点わずか4である。
 
 大番狂わせの立役者となった、決勝点のディマルコは『Sky』のインタビューに対し、「ドリブルしながら、自分に『シュートだ!』と話しかけ、素晴らしいゴールを挙げることができた。これを娘に捧げたい。今はこの勝利を祝い、それから次の試合について考えたい」と殊勲の一撃を振り返り、これを喜んだ。
 
 後半にゴッビとの交代でピッチに立った20歳は、このドリブルからの左足の強烈なシュートについて、インタビュアーからあのロベルト・カルロスの名を引き合いに出され、「とても嬉しいことだし、素晴らしいゴールだったと思うけど、(ロベカルと)比較するのは大袈裟だよ」と謙虚な姿勢を示した。
 
 また彼は、この「僕らにとって重要だった」というゴールを挙げたことについて、「インテルには申し訳なく思ってるけど……」とも語っている。というのも、彼はインテルの下部組織出身者で、このクラブでプロデビューを飾り、一度はスイスのシオンに移籍するも、今夏に買い戻された上で、パルマには1年間のレンタルで加入していたのだ。
 
 自身の所有権を持つインテルをサン・シーロで破ったディマルコは、「これが運命なのかは分からない。今はパルマのことだけを考えているし、ここでのプレーに集中し、素晴らしいシーズンを送りたいと思っている」と語る。パルマとの契約には買い取りオプションも付いているが、「今後のことは、その時になれば分かるだろう」と言うに止まった。
 
 先週までイタリアU-21代表チームに参加しており、パルマに戻ってから間もない状況での出場で殊勲の働きを見せたディマルコ。今後が非常に楽しみな存在だ。
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