戦術も選手選考も“オレ流”で勝負! 監督・本田圭佑はどんなサッカーを目ざすのか?

2018年09月10日 サッカーダイジェスト編集部

5日間チームを指揮。事前にVTRで確認も

マレーシア戦に挑むカンボジア代表の“本田監督”。前日の記者会見では「タフな試合になるが、ベストを尽くせると確信している」と自信をのぞかせた。

 本田圭佑の新たなる挑戦が、またひとつ始まった。

 カンボジア、日本、マレーシアの報道陣約70人が集まった9月9日の記者会見。指揮官としての初陣となる親善試合・マレーシア戦(10日)を前に、カンボジア代表の"本田GM"が自信を口にした。
 
「マレーシアのようなチームに勝つのは難しいが、サッカーは簡単ではない。強いほうが勝つとは限らない。タフな試合になるが、ベストを尽くせると確信している」
 
 オーストラリアのメルボルン・ビクトリーへの移籍が決まって間もない8月12日、カンボジア代表の『Head of delegation』に就任すると発表した本田。ゼネラルマネジャー(GM)に言い換えられるこの職に就き、チーム編成と指揮の全権を与えられた。事実上の監督就任である。

 選手兼監督。オーストラリアとカンボジアを行き来することになるが、「自信がなければやらない。強い信念と自信を持ってプロジェクトを進めている。代表チームを成長させるために焦点を当てている」と、改めて力強い口調で話した。

 9月3日に現地入りした本田は、5日間チームを指揮。事前にVTRなどで確認し、招集した選手を自身の目でチェックすると「いい選手を見つけた。経験ある選手であり、若い選手も」と手応えは十分だ。
 
 これまでのカンボジア代表は、同国リーグ12チームあるうち、上位2チームから選手を招集することがほとんどだった。5度の最多優勝を誇るプノンペン・クラウンから半数近くが選ばれることもあったが、本田はリーグ全体に目を配り、詳細に分析。潜在能力のある若手を多く起用するとともに、31歳の選手を主将に任命するなど経験あるベテランも招集している。
 
 戦術にも変化をもたらす。歴代のカンボジア代表は「堅守速攻」を採用してきた。しかし、本田は"ポゼッションサッカー"を指向。これまで同代表にはなかった新システムの採用も念頭に置いて、ボールを支配する戦い方にシフトチェンジする構えだ。
 
「自信を持っている」と言い切る本田だが、一方で慎重な姿勢も見せている。「簡単に成功できるとは思っていない。関係者には一喜一憂しないようにと伝え、選手には『積み重ね』と言っている」と説いた。
 
 9月10日、いよいよ初陣を迎える本田。一国の代表を指揮する以上は、責任逃れはできない。いかにカンボジア代表を強化していくか。その手腕が問われる。

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