エリクセンらデンマーク代表選手がサッカー協会と一時和解! フルメンバーでネーションズ・リーグに参戦へ

2018年09月08日 サッカーダイジェストWeb編集部

サッカー協会と選手協会の間で一時的な和解が成立

ウェールズとのネーションズ・リーグには、エリクセンら主力揃いのチームで臨むことに落ち着いたデンマーク代表。選手たちもほっと胸をなで下ろしているに違いない。 (C) Getty Images

 先日、サッカー協会と代表選手たちの間で商業的な権利に関する契約がまとまっていないことから、代表戦に主力を招集できないというデンマークの窮地が、欧州メディアから相次いで報道された。

 5日にスロバキアとの親善試合、9日にウェールズとのUEFAネーションズ・リーグを控えていたデンマークは、どうしてもこれらの試合をこなす必要があった。以前、同様のトラブルが女子代表で発生した際、UEFA(欧州サッカー連盟)から警告を受け、最悪の場合、EURO2020への参加権をはく奪される恐れもあったためだ。

 そこでデンマーク・サッカー協会(DBU)は、3部、4部リーグの選手に加え、フットサル代表の選手を招集。予定されていたスロバキアとの親善試合に臨んだが、試合は0-3で敗れている。

 今回の一件について、デンマーク選手協会の代表でもあるトッテナムのMFクリスティアン・エリクセンは「8月に満了した契約を1か月分延長することを提案し、代表チームに参加する。その後に話し合いの場を設けるべき」という緊急声明を発表していたが、ようやくサッカー協会と選手協会の間で合意に達したようだ。

 DBUは改めて、代表メンバー23名を発表。エリクセンのほか、GKのキャスパー・シュマイケル(レスター)ら、ロシア・ワールドカップに挑んだメンバーと若手の選手を加えた代表チームで、ウェールズ戦に臨むことを明らかにした。

 DBUのイェスパー・メラー会長は自国メディアに対し、「重要な国際試合を正しく戦うことができる。この合意によって、選手たちは日曜日の試合に集中することができる」と喜びを表わした。

 ただし、DBUが改めて代表を発表した公式ツイッターのコメントでは、サポーターから「良かった」「安心した」といった声が寄せられた一方、「いつまでもこんな争いをしなければならない状態を変えるべきだ」「こんなことが二度とないよう、サッカー協会も選手側も歩み寄ってほしい」という悲痛な声も上がっている。

 ウェールズ戦のチケットは完売したそうで、サポーターの応援態勢は整っている。しかし彼らは今後も、サッカー協会と選手側の難しい問題にやきもきさせられそうだ。
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事