本日開幕の新大会UEFAネーションズ・リーグを改めて分かりやすく解説! ルール・日程は? なぜ創設された?

2018年09月06日 サッカーダイジェストWeb編集部

昇降格あり、EURO・W杯予選のプレーオフも兼ねる

リーグAからDまで、様々な興味を提供する新大会。優勝トロフィーは、リーグAの12チームによって争われる。 (C) REUTERS/AFLO

 9月6日(現地時間)、ドイツ対フランス戦等の好カードを皮切りに、欧州の新たなコンペティション「UEFAネーションズ・リーグ」が幕を開ける。
 
 これは、加盟国をUEFAランキングに応じて4つのカテゴリー(リーグA~D)に分け、さらに各カテゴリーのなかで4つのグループが形成され、そこで総当たり(ホーム&アウェー)のリーグ戦を行なう新たな大会だ。
 
 より代表マッチに興味を持たせる(そして収益を上げる)目的でUEFAが創設したこのネーションズ・リーグ、第1回大会の開催日程は、今年9月、10月、11月にリーグ戦が行なわれ、来年6月に決勝トーナメント、さらにプレーオフは2020年3月に行なわれる。
 
 今年1月24日に組み合わせ抽選会を行なわれ、第1回(2018-19大会)は以下のようにグループ分けが決まっている。各国はこのなかで、それぞれ4試合(リーグC以下は6試合)を戦う。
 
◇リーグA
グループ1:ドイツ、フランス、オランダ
グループ2:ベルギー、スイス、アイスランド
グループ3:ポルトガル、イタリア、ポーランド
グループ4:スペイン、イングランド、クロアチア
◇リーグB
グループ1:スロバキア、ウクライナ、チェコ
グループ2:ロシア、スウェーデン、トルコ
グループ3:オーストリア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、北アイルランド
グループ4:ウェールズ、アイルランド、デンマーク
◇リーグC
グループ1:スコットランド、アルバニア、イスラエル
グループ2:ハンガリー、ギリシャ、フィンランド、エストニア
グループ3:スロベニア、ノルウェー、ブルガリア、キプロス
グループ4:ルーマニア、セルビア、モンテネグロ、リトアニア
◇リーグD
グループ1:ジョージア、ラトビア、カザフスタン、アンドラ
グループ2:ベラルーシ、ルクセンブルク、モルドバ、サンマリノ
グループ3:アゼルバイジャン、フェロー諸島、マルタ、コソボ
グループ4:マケドニア、アルメニア、リヒテンシュタイン、ジブラルタル
 
 各グループのリーグ戦で順位を決した後、トップリーグであるリーグAのみ、各グループ首位チームが一発勝負の決勝トーナメントに進み、1位(優勝)から4位までの順位を決定する。
 
 この大会では、リーグ間の昇降格があり、A~Cの各グループ最下位国はひとつ下のリーグに降格し、逆にB~Dの各グループ首位国はひとつ上のリーグへ昇格となる。
 
 さらに第1回大会では、各グループ首位の16か国は4つのグループに分かれてのトーナメント方式でプレーオフを行ない、勝ち上がった4か国には、2020年に開催される欧州選手権(EURO)の本大会出場権が与えられる。
 
 グループ首位国がすでにEURO予選で出場権を獲得している場合は、同グループの2位が繰り上げでプレーオフ出場となる。もしグループ内の全ての国が予選突破している場合は、他グループから、さらにリーグ内でプレーオフ枠が埋まらない場合は、下のリーグから繰り上げとなる。
 
 これにより、下位リーグやグループ下位の国にもプレーオフ出場権が回りやすくなり、ひいてはEURO本大会の道が拓ける可能性もある。マイナー国、マイナークラブへのチャンス拡大を訴え続けたミシェル・プラティニ元UEFA会長の意向を汲んだ、斬新なルールである。ちなみに次回以降、ワールドカップ予選でもこの方式が採用される予定だ。
 
 果たして、どのように進んでいくかが注目される新コンペティション。気になる9月のカードは、次頁の通りである。

次ページいきなり興味深い対決が目白押し!――9月の試合日程

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事