あのベルルスコーニがオーナー復帰!? ターゲットはかつて側近が要職を務めたセリエCクラブ

2018年09月05日 サッカーダイジェストWeb編集部

「自分のテリトリーで何かをしたい」と望む

ミラン売却後は、政治の世界でともに活動していたベルルスコーニ元オーナー(81歳)とガッリアーニ元CEO(74歳)だが、再び二人三脚でのクラブ運営が始まるか。写真は2015年。 (C) Getty Images

 ミランで一時代を築いたあの人物が、サッカー界に戻ってくるのだろうか。
 
『Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デッロ・スポルト)』紙などイタリアの各メディアは9月4日、ミランの元オーナーであるシルビオ・ベルルスコーニが、セリエCのモンツァの買収に動いていると報じた。
 
 イタリアの実業家として名を上げたベルルスコーニは、1986年にミランを買収。以降、スクデットやチャンピオンズ・リーグ優勝など、通算29のタイトルを獲得し、ミランにクラブ史上最高の黄金期をもたらした。
 
 だが、近年は財政問題からチームが低迷。一族内部からはミランを手放せ、との声も上がり、2017年春に中国人実業家ヨンホン・リーにクラブを売却、以降はサッカー界から距離を置いている。
 
 そのベルルスコーニが、かつての右腕アドリアーノ・ガッリアーニと、モンツァを手に入れようとしているという。ガゼッタ紙によれば、ベルルスコーニは株式の過半数を手にして、名誉会長のようなポジションに就く考えとのことだ。
 
 また、実質的にクラブを運営するとみられるガッリアーニは、ベルルスコーニに求められてミランで働く前に、84年から86年にかけてモンツァでSDと副会長を務めており、"古巣復帰"のかたちとなる。
 
 現在のモンツァの会長は、77年から80年までミランのオーナーだったフェリーチェ・コロンボの息子ニコラ。『Sport Mediaset』のインタビューで、N・コロンボ会長は「調査的な打診だ。今のところは電話での連絡だった。進展を見てみよう」と述べるに止まっている。
 
 またベルルスコーニに近い情報筋は、「ひとつのアイデアであり、まだ何も決まっておらず、サインはしていない」とコメント。だが、ベルルスコーニが「自分のテリトリーで何かをしたい」と、買収を望んでいることを認めている。
 
 たとえ実務に携わらなくとも、イタリア・サッカーを熟知するベルルスコーニが戻って来るとなれば、大きな注目を集めることは間違いない。今後の展開から目が離せない。
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