宮本ガンバが初完封で川崎を撃破! 新布陣、今野の復帰…ここから大反攻作戦がはじまる!?

2018年09月01日 サッカーダイジェストWeb編集部

帰ってきた熟練ボランチがゲーム終盤の“悪癖”を封印

開始5分、G大阪は渡邉(39番)の一撃で早々に先制点を奪う。ボール支配で圧倒されながらも堅陣を崩さず、上位・川崎を相手に4試合ぶりの白星を掴んだ。(C)J.LEAGUE PHOTOS

[J1リーグ25節]G大阪 2-0 川崎/9月1日/吹田

 連敗中のガンバ大阪は、宮本新体制となって初めてスタート布陣を変更。川崎フロンターレの分厚いパスワークとサイドアタックを封じるべく、スペースを徹底的に潰す5-4-1システムを選択した。新指揮官が重用してきた高とアデミウソンをベンチスタートとしたのだ。
 
 すると開始5分、G大阪は願ってもない先制点を奪い取る。右CKを蹴った遠藤の球を菅沼が頭で合わせ、ポストに跳ね返ったところを夏の新加入・渡邉が豪快に押し込んだ。守備的なアプローチで入ったゲームで、幸先良く均衡を破ったのである。
 
 川崎の反攻を受け止めるなかで個を輝かせたのが、4か月ぶりに戦列復帰した今野だ。僚友・遠藤と熟練の2ボランチを組み、川崎の攻撃の中軸である小林や中村に容赦なく襲い掛かり、組織的なチームプレスの急先鋒となった。G大阪は敵にアタッキングサードへの侵入を許しても最後の一本は撃たせず、決定機を与えない。ボール支配で圧倒されながらも放たれたシュートは31分の家長のミドルが最初で、その後も散発な攻撃に終始させた。
 
 川崎は40分過ぎにボランチ大島が負傷退場するアクシデントに見舞われる。代わって齋藤を投じて左サイドに置き、家長をトップ下に、中村をボランチに配置換えした。当初のゲームプランよりずいぶんと早めに攻撃のギアチェンジを強いられた格好だ。

 
 後半になっても攻守の構図は変わらなかったが、重要な"次"を決めたのはG大阪だった。55分、またしても遠藤の左CKからファビオが身体ごとボールを押し込み、リードを広げたのだ。これによってホームチームはさらに守備の強度を高め、積極的なフォアチェックを敢行。川崎がボールキープする位置を徐々に押し下げ、苦し紛れのミドルパスを誘発した。
 
 65分に小林に至近距離弾を撃たれるも、この最初の大ピンチはGK東口の正面に。その後も川崎の攻勢を高い集中力と激しい当たりで凌ぎ、ゴールに鍵をかけ続けた。宮本政権下ではこれまで、ゲーム終盤に被弾する場面が相次いだが、やはり今野復帰は特大の効果を生み、最後まで堅陣は揺らがなかった。
 
 試合はそのまま2-0でG大阪が快勝を収め、4試合ぶりの白星で溜飲を下げた。かたや6試合ぶりの黒星を喫した川崎にとっては痛恨の極み。首位の広島が鹿島を下したため、勝点差はふたたび9(川崎は消化が1試合少ない)に拡がってしまった。
 
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