「僕の移籍にはウラがある…」 ベジクタシュ入団会見でカリウスが電撃加入の舞台裏を告白

2018年08月30日 サッカーダイジェストWeb編集部

熱血漢クロップの慰留を振り切ったカリウス。

ベジクタシュでの明るい未来を確信してリバプールを後にしたカリウスは、かつての同僚の現況を引き合いに、自らの移籍が決まった要因についても語っている。 (C) Getty Images

 リバプールからトルコの強豪ベジクタシュに移籍したドイツ人GKロリス・カリウスは、現地時間9月29日にイスタンブールでの入団会見に臨んだ。

 昨シーズン、リバプールの正守護神に定着していたカリウスだが、レアル・マドリーとのチャンピオンズ・リーグ決勝で、眼前にいたカリム・ベンゼマへの"アシスト・スロー"、さらにガレス・ベイルのミドルシュートの後逸という2つの失点に直結するミスを犯し、敗北(1-3)の戦犯として評価が急落してしまった。

 そして今オフ、リバプールがローマからブラジル代表守護神のアリソンをGK史上最高額7250万ユーロ(約95億円)で獲得したことで、ポジションを奪われていた。

 外野からの酷いバッシングに苛まれるなか、「次なる一歩を踏み出し、選手として成長することができる」と信じて、ベジクタシュに活躍の場を求めたカリウスは入団会見で、リバプールのユルゲン・クロップ監督から移籍を反対されたことを明かした。

「クロップ監督には、『リバプールの一員として残って欲しい』と引き留められたよ。なぜなら、彼は最高のクオリティーを持つ選手を求めていたからだ。でも彼には、僕の希望を聞いてくれるよう頼んだ。

 ベシクタシュでプレーすることは、僕にとって重要なことだった。クロップ監督とは長いこと話したよ。そして彼は、僕の状況や考えを理解してくれた。これは誰にとっても良い取引だったと思う。監督は幸運を祈ってくれたが、『残ってほしかった』とも言ってくれた」

 熱血漢からの引き留めに感謝を述べながらも、出場機会が得られる新天地での活躍を選択したカリウスは、"元同僚"となり、自身と同じようにリバプールの2番手GKとなったシモン・ミニョレの現状にも、何かを仄めかすようなコメントをしている。

「シモンの状況について、僕が話せることは少ない。なぜなら、何が起きているのか、正確な情報を知らないからね。でも、中立的な立場として見た時、クラブは自分たちにとって理想的なオファーと、ベストなことに目を向けるものだと思う。だから、僕が移籍できたのには、絶対にウラがあるんだ。よく知らないけど、そういうことさ……」

 失意のままリバプールを飛び出し、ベジクタシュに加わったカリウス。「僕はまだ若い。次のステップへ踏み出したいし、うまくいけば、ここで多くのタイトルを取れる」と、心機一転とばかりに意気込む、25歳のドイツ人GKの躍進に注目だ。
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