欧州メガクラブ オフの最新動向をチェック|バイエルン編

2014年07月15日 サッカーダイジェストWeb編集部

ファン・ブイテン退団のCBはレギュラークラスの即戦力を物色中。

レバンドフスキはグアルディオラのポゼッションサッカーとどんな化学反応を見せるのか、注目だ。 (C) Getty Images

 ドイツの優勝でブラジル・ワールドカップが幕を閉じ、いよいよ本格化するのが欧州の移籍マーケットだ。
 
 あるいは連覇に向かって、あるいは巻き返しを期して、戦力強化に余念のないメガクラブの動向を、シリーズでお伝えしていこう。
 
 所属選手がワールドカップを制したドイツ代表の根幹を成し、改めてクオリティーの高さを証明したバイエルンを、今回はクローズアップする。
 
――◆――◆――
 
バイエルン
[昨シーズンの成績]
ブンデスリーガ:優勝
チャンピオンズ・リーグ:ベスト4
 
【獲得決定】
DF ファン・ベルナト(スペインU-21代表)←バレンシア
MF セバスティアン・ロデ(ドイツ)←フランクフルト
FW ロベルト・レバンドフスキ(ポーランド代表)←ドルトムント
【退団決定】
GK ルーカス・レーダー(ドイツ)→セトゥーバル
DF ダニエル・ファン・ブイテン(ベルギー代表)→未定
MF アレッサンドロ・シェプフ(オーストリアU-21代表)→ニュルンベルク
FW マリオ・マンジュキッチ(クロアチア代表)→アトレティコ・マドリー
(※情報は7月15日現在)
 
 2年目を迎えたグアルディオラ監督が目指すのは、信念とするポゼッションサッカーの完成と、R・マドリーに譲り渡したチャンピオンズ・リーグ(CL)の覇権を奪還しての3冠達成だ。
 
 今夏の大きな動きは、ロベルト・レバンドフスキを獲得し、マリオ・マンジュキッチを放出したCFの入れ替えだ。契約切れでドルトムント退団を決意したレバンドフスキと契約を交わしたのは今年1月で、フロント主導で進められたオペレーションだった。ブンデスリーガ得点王で典型的なCFタイプをグアルディオラがどう使いこなすか。ペップ流ポゼッションサッカーの新次元が見られるかもしれない。
 
 CL連覇は逃したものの、史上最速記録でリーグ優勝を成し遂げたチームには死角らしい死角が見当たらず、控えの拡充に主眼を置いた陣容強化は順調に進む。ダビド・アラバをバックアップする左SBにファン・ベルナトを獲得し、絶対的守護神マヌエル・ノイアーの控えはワールドカップで旋風を巻き起こしたコスタリカのケイラー・ナバスの加入が秒読みだ。
 
 契約満了のダニエル・ファン・ブイテンを手放したCBは、レギュラークラスの即戦力を物色中だ。メハディ・ベナティア(ローマ)、ディエゴ・ゴディン(アトレティコ・マドリー)、コンスタンティノス・マノラス(オリンピアコス)が主なターゲットで、ベナティアの獲得交渉がローマとの間で進む。先方が求めるスイス代表のジェルダン・シャキリを移籍金の一部として差し出すかが焦点となっている。
 
 一方、トニ・クロースのレアル・マドリー移籍が現実味を帯びている。ワールドカップでドイツの優勝に貢献した立役者のひとりの退団は痛みを伴うが、グアルディオラの愛弟子チアゴ・アルカンタラ、ワールドカップ決勝のヒーロー、マリオ・ゲッツェなど攻撃的MFは質・量ともに充実している。クロースを失っても、その代役の確保はそれほど切迫した案件ではないだろう。
 
 オランダ代表を率いたルイス・ファン・ハール監督に従ってマンチェスター・ユナイテッド行きが噂されたアリエン・ロッベンは、改めて移籍の可能性を否定した。
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