CL決勝の“戦犯”カリウスのベジクタシュ移籍が正式決定! 擁護し続けたクロップは本音を漏らす

2018年08月26日 サッカーダイジェストWeb編集部

買い取りオプション付きの2年レンタル

CL決勝の後には大粒の涙を流し、自らの失態をサポーターへ謝罪していたカリウス。それから3か月、彼はイングランドを去った。 (C) Getty Images

 リバプールは現地時間8月25日、ドイツ人GKのロリス・カリウスがトルコの強豪ベジクタシュへ2年間、レンタルで移籍することを正式発表した。

 現在25歳のカリウスは、2016年6月にマインツからリバプール加入。正守護神に定着した昨シーズンは、最後尾からチームを支えた。しかし、レアル・マドリーとのチャンピオンズ・リーグ(CL)決勝でキャリアは一転する。

 眼前にいたカリム・ベンゼマへの"アシスト・スロー"、さらにガレス・ベイルのミドルシュートの後逸という2つの失点に直結するミスを犯し、敗北(1-3)の戦犯として激しいバッシングを浴びたのだ。

 止まらぬ批判にリバプールのユルゲン・クロップ監督は、「どうか彼を責めないでくれ」と擁護していたが、クラブはより堅実なGKを補強ポイントとし、今夏にローマからブラジル代表守護神のアリソンをGK史上最高額7250万ユーロ(約95億円)で獲得。カリウスは窮地に立たされていた。

 今シーズン、開幕からアリソンにポジションを奪われたカリウスにオファーをかけたベジクタシュ。長友佑都の所属するガラタサライから国内リーグの覇権を奪回するため、悩めるドイツ人GKを新守護神に指名したようだ。

 契約の詳細は明るみになっていないものの、英紙『Guardian』によれば、レンタル料は225万ポンド(約3億4000万円)。出場試合数やベジクタシュの欧州カップ戦出場権獲得に応じ、追加で725万ポンド(約10億9000万円)が支払われるという。

 また、将来的にベジクタシュがカリウスを売却した場合、移籍金の20%をリバプールが受け取る仕組みになっているようだ。

 心機一転を図るべく新天地を選んだカリウスに対し、クロップ監督は、次のようなエールを送っている。

「我々は昨日、ロリスにさよならを言ったよ。彼はベジクタシュでのプレーを心待ちにしてようだし、それは彼にとって本当に良いことだと私は思う。この素晴らしいGKが揃う時代において、本当に高いレベルにあるGKだ。チャンスは得られるはずだ。

 多くの人たちは、アリソンが加入したことで、我々の守りが改善したと指摘するだろうが、昨シーズンの良かった試合の大半を守っていたのはロリスだ。彼は良くやってくれた。ベジクタシュは本当に良いチームだし、私は、彼がそのような場所で戦う機会を得られたことが本当に幸せなんだ」

 カリウスは、CL決勝で失った輝きをトルコで取り戻せるか? そのパフォーマンスに注目だ。
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