「若者はアジアに行くな!」カメルーン代表監督となったセードルフが独自見解で警鐘を鳴らす

2018年08月23日 サッカーダイジェストWeb編集部

「扉を閉めるつもりはない」としつつも…。

選手や監督として欧州のトップリーグで活躍してきたセードルフ。アフリカの地で采配を振るううえで、若手選手に提言を試みた。 (C) Getty Images

 カメルーン代表監督に電撃就任したクラレンス・セードルフは、同国の有望な若手が中国をはじめとするアジアでプレーすることに警鐘を鳴らしている。

 現役時代にアヤックスやレアル・マドリー、ミランで活躍し、オランダ代表でも10番を背負ったセードルフ。引退後は、古巣ミランを指揮した後、中国の深圳、スペインのデポルティボ、そして今月4日からカメルーン代表監督となった。

 あらゆる国でサッカーに関わってきた往年の名手は8月21日、就任後初となる代表メンバーを発表。2017年のアフリカネーションズ・カップを制覇した時の主力で、現在、中国スーパーリーグでプレーするバンジャマン・ムカンジョ(北京人和)やクリスティアン・バソゴグ(河南建業)を外したことが話題となった。

 この理由についてセードルフは、「中国やアジアのレベルじゃ戦えない」と話し、さらに自身の見解を続けた。英公共放送「BBC」が報じている。

「才能ある若手は、わざわざ中国やアジアでしのぎを削ることはないと思う。もし、より条件の良い契約を望んで行くのだとしたら、彼らは代表選手としてプレーするチャンスを失うということを理解すべきだ」

 厳しめな持論を展開したセードルフは、「我々は全選手に対して扉を閉めるつもりはない」としつつ、次のように続けている。

「私は、規律があってハードワークができる選手を求めている。もし中東にいる誰かが、チームに何かをもたらすことができるのならば、その選手は迷うことなく招集するよ。

 でも最高の選手というのは、欧州でハイレベルなクラブでプレーすることを望むものだ。チャンピオンズ・リーグのような最高の大会に出場したいと思うだろう。20歳ぐらいの才能ある選手ならば、欧州最高峰の場所でプレーするべきだ。ミランやユベントス、チェルシーのようなクラブでね」

 カメルーンの再建を託されたセードルフは、「我々は堂々たる勝利の哲学を打ち出すと同時に、『このチームのプレーが見たい』と思えるようなチームを作り上げたい」と力強く語っている。現役時代から欧州のトップクラスで戦い抜いてきた男が、アフリカでその辣腕を発揮できるかに注目だ。
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