アルゼンチン 0(4-2)0 オランダ|PK戦を制してアルゼンチンが24年ぶり決勝へ!

2014年07月10日 サッカーダイジェストWeb編集部

GKロメロがPK戦で2本をストップ!

【PK戦 アルゼンチン 4-2 オランダ】
オランダ(先攻)|アルゼンチン(後攻)
【1】フラール:×|メッシ:○
【2】ロッベン:○|ガライ:○
【3】スナイデル:×|アグエロ:○
【4】カイト:○|マキシ:○

【サッカーダイジェスト特派のポイントレビュー】
 
 86年大会以来、通算3度目の優勝へ――。攻めの姿勢を見せ続けたアルゼンチンが、PK戦の末にファイナルへの切符を勝ち取った。
 
 前半に機能したのは、右サイドのアタックだ。左ウイングでスタートしたラベッシがポジションを移した15分あたりから、マルティンス・インディの裏を何度も突いて鋭いクロスを送り込む。しかし、中央のイグアインとタイミングが合わず、あるいは相手DFに阻まれてゴールには至らなかった。
 
 後半に入るとオランダは、劣勢を強いられていたマルティンス・インディを下げて左サイドの守備を修正。これでバランスは改善されたものの、チーム全体の重心は相変わらず低いままで、前線で孤立する場面が目立ったロッベンとファン・ペルシが沈黙。生命線だったカウンターすら繰り出せなかった。後半終了間際、スナイデルとのワンツーからようやくロッベンが作り出したチャンス以外に見せ場はなく、ほぼ完璧に封じ込まれた。
 
 81分にパラシオ、82分にアグエロと攻撃のカードを立て続けに切って勝負に出たアルゼンチンも、最後までオランダの牙城を崩せなかった。やはり痛かったのは怪我で欠場したディ・マリアの不在だ。目に付いたのは、強引な仕掛けを続けて潰されるメッシの姿だった。
 
 延長の30分間は、疲労からか互いにミスが増えはじめ、決定的なシーンを作り出せなかった。策士ファン・ハールが96分に満を持して送り込んだフンテラールも、最後までフィニッシュに絡めなかった。
 
 PK戦の殊勲者は、フラールとスナイデルを止めたGKのロメロ。メッシ、ガライ、アグエロ、そしてマキシと4人全員がネットを揺らした後攻のアルゼンチンが、オランダに5人目を蹴らせることなく24年ぶりの決勝へと勝ち上がった。
 
取材・文:加藤紀幸(ワールドサッカーダイジェスト)
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