【W杯 準決勝プレビュー】オランダ対アルゼンチン|メッシ対策を含めたファン・ハールの知略が「違い」を作るか

2014年07月09日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

守備に不安があり、前線に超ワールドクラスを擁する似た者同士。

【オランダ】
[出場停止]なし
[故障欠場]なし

【アルゼンチン】
[出場停止]なし
[故障欠場]アンヘル・ディ・マリア(MF)

準決勝
オランダ 対 アルゼンチン
17:00(日本時間10日5:00)キックオフ
サンパウロ・アレーナ(サンパウロ)
 
【勝負のポイント】
メッシ対策を含めたファン・ハールの知略
 
 ともに守備に不安があり、ともに前線に超ワールドクラスを擁する両チームは、いわば似た者同士。ただ、戦術や選手起用など采配が冴えわたる知将ファン・ハールが、オランダのベンチには座っている。メッシ対策を含め、指揮官の知略が勝負を決する違いとなっても不思議はない。
 オランダには朗報がもうひとつ。股関節の負傷で大会中の復帰が絶望とも伝えられたデヨングが、練習を再開したのだ。
 対するアルゼンチンは、ベルギー戦で大腿部を痛めたディ・マリアが欠場する。メッシとともに攻撃陣を牽引していただけに、痛手は大きい。
 
 通算の対戦成績は4勝3分け1敗とオランダに分があるが、アルゼンチンの1勝は78年大会の決勝での勝利だ。
 
[オランダの視点]
 試合当日の判断となるようだが、デヨングの復帰は勝利の可能性を高めることになるだろう。
 一方で気掛かりなのが、ファン・ペルシの体調。胃腸炎の症状があり、「100パーセントの状態でない限りプレーはしない」とファン・ハール監督は欠場も示唆する。控えのフンテラールは優秀な点取り屋だが、ファン・ペルシと比べたらやれることが限られる。ウイングタイプながら、デパイやレンスの起用もあるか。
 スピードに難があるアルゼンチンの守備陣は、ロッベンの快足を恐れてラインを下げるはず。そうなれば、トップ下のスナイデルの出番だ。2ライン(DFとMF)でスペースを享受し、ミドルシュートやスルーパスで危険なシーンを作り出せば勝機は広がる。
 
[アルゼンチンの視点]
 怪我から順調に回復中のアグエロが、ディ・マリアの穴を埋めて4-2-3-1の2列目のサイドに入りそう。ただ、より攻撃的なアグエロが、守備の労を惜しまないディ・マリアのハードワークを補填するのは難しい。ペレスやマキシを中盤に起用する4-3-3の採用もあるはずだ。
 明るい材料は、ベルギー戦で待望のゴールが生まれたイグアインの上り調子。メッシの負担を軽減する意味でもイグアインの復調は心強い。
 
 ちなみに、アルゼンチンは過去に準決勝で負けたことがない。ベスト4に勝ち上がったら必ず決勝に進み、1930年大会、90年大会は準優勝、78年大会と86年大会は優勝している。
 
◆過去の対戦成績
オランダ
4勝3分け1敗
アルゼンチン
 
ワールドサッカーダイジェスト編集部
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