「ミランがセリエAを素晴らしいリーグにする」「全員にエールを」 御大サッキも生まれ変わった古巣に期待!

2018年08月09日 サッカーダイジェストWeb編集部

「レオナルドとマルディーニは単なるOBじゃない」

かつてミランに黄金期を築いたサッキ元監督(中央)も、レオナルドやマルディーニらのフロント入りを喜ぶひとりだ。(C)Getty Images

 経営権が中国資本からアメリカのヘッジファンド『Elliott』に移り、新時代を迎えたミランは、ユベントスとの大型取引でゴンサロ・イグアインやマッティア・カルダーラを獲得した。

 ピッチの外でも、OBのレオナルドやパオロ・マルディーニが幹部に就任。黄金期を知るレジェンドたちがクラブに復帰し、サポーターの期待は高まっている。

 かつてミランを世界の頂点に導いた名将アリーゴ・サッキも、現状に満足しているようだ。イタリア紙『Gazzetta dello Sport』のコラムで、「嬉しい。ミランが(セリエAを)素晴らしいリーグにすると確信している」と、古巣に賛辞を寄せた。

「クラブの動き方がいいし、気に入っている。なにより、レオナルドとマルディーニを採用したのがいいね。彼らは単なるクラブOBじゃない。知的で有能な、カリスマ性のある人たちだ」

 そして、「成功するにはクラブが歴史やスタイル、権威、チームに確実さや基準をもたらすビジョンを持つことが大切」というサッキは、新戦力の活躍を信じつつ、「私はつねに個人よりチームが重要と考えてきた」と、グループの重要性を強調している。

「リオネル・メッシやクリスチアーノロナウドのような規格外の選手たちの、クラブと代表でのパフォーマンスの違いを見れば分かる。権威あるクラブは、全選手に帰属意識や誇りを植えつける。リーダーシップのないクラブは失敗に向かうのだ」
 
 1987-88シーズンのミランが、前年の5位からリーグ優勝へと飛躍した例もあるとしたサッキは、同じような躍進は「夢かもしれない」としたうえで、それでもその再現を目指すべきだと主張した。

「ジェンナーロ・ガットゥーゾ監督やフロントの夢をクラブ全体の目標としつつ、信じなければいけない」

 サッキは、「リンギオ(ガットゥーゾ監督の愛称)はこのグループに誇りと共通の目標、闘争心を与えた」と称賛。さらなる成長を求めつつ、ミランへの応援の言葉で締めくくった。

「ガットゥーゾは技術・戦術の面で良い仕事をした。次は組織プレーの練度をさらに高めることが求められる。彼にとってもまた、昨シーズンの経験がさらなる向上に役立つだろう。全員にエールを!」
 
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