“変人”ビエルサが井手口らリーズの選手に3時間の「清掃」を命令! 気になる効果の程は?

2018年08月08日 サッカーダイジェストWeb編集部

あらゆる改革に着手中!

ユニークかつ徹底した指導法で、就任したチームに驚きの変化をもたらしてきたビエルサ。そのマネジメントの能力は、リーズでもいかんなく発揮されているようだ。 (C) REUTERS/AFLO

 サッカー界きっての切れ者監督は、その指導方法もユニークだ。

 英紙『The Guardian』は現地時間8月4日、今シーズンからリーズの監督に就任したマルセロ・ビエルサが、練習前にチームへ課した驚きの"メニュー"について紹介している。

 戦術マニアとして知られるビエルサは、時に驚きの行動に出て、周囲を仰天させるため、"エル・ロコ(変人)"の愛称を持っている。そんな63歳のアルゼンチン人監督は、リーズでもさっそく変人っぷりを発揮しているようだ。

『The Guardian』によれば、ビエルサは選手たちに対して、約3時間にわたって練習場に備わっている観客用のスタンドを掃除させたというのだ。

 清掃スタッフや練習見学に来るファンがチームに対して注ぐ愛情や情熱を、選手たちに理解させるためのものだということだが、ここでもビエルサの徹底ぶりは凄まじく、同紙はその模様を、次のようにレポートしている。

「ビエルサの細部にこだわる姿勢は、噂通りである。練習施設のあらゆるところを指でなぞって確かめたりしている。この日もそうだった。少しでもゴミがあれば、選手にそれを拾うようにしつこく指示したのだ。

 また、クラブ施設の壁に足跡があったのを見つけたときには、『壁にもたれかかる人間がいるのは、チームの現状に不満を抱えている証だ。受け入れられない』と語り、チームに発破をかけることもあった」

 完璧主義者ぶりをいかんなく発揮しているビエルサは、さらにクラブの練習施設の改良にも着手している。

 同紙によれば、午前9時から、長い時で19時までの激しいトレーニングを選手たちに強いるビエルサは、精神的に和らげる場所として、練習場の近くに宿舎とゲームで遊べるスポットの用意をクラブに要求しているというのだ。

 あらゆるルールで締め付けることは、選手たちの反感を買うことにもなりかねないが、リーズではビエルサによる一連の改革が、ピッチ上で効果を表わしている。

『The Guardian』は、今夏に臨んだ親善試合6試合の平均走行距離が、昨シーズンのリーグ戦の全試合と比較しても明らかに長くなっている指摘している。さらに8月6日の英2部開幕戦ではストークを3-1で撃破し、さっそく勝点3も手にした。

 ビエルサのあらゆる改革は、今後もリーズに好影響を与え続けるのか? 井手口陽介の動向も含めて注目していきたい。
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