ドルトムント入りのベルギー代表MFヴィツェル、練習にも初参加! 「何ら迷いはなかった」

2018年08月07日 サッカーダイジェストWeb編集部

「中国から欧州へ戻ろうとしていた」

初練習を終えて、「新しいチームメイトやコーチ、そして素晴らしいファンと対面できた」とツイッターで綴っていた。 写真はクラブの公式ツイッターより

 ドルトムントは8月6日(現地時間)、中国・天津権健のベルギー代表MFアクセル・ヴィツェルと個人合意に達し、チームにも合流したことを、公式サイト等で発表した。
 
 同日昼、ドルトムントがキャンプを行なっているスイスのバド・ラガスに入ったヴィツェルは、2022年6月までの契約に合意。天津権健に対しては日曜日に契約解除条項を行使することを表明している。ドルトムントは天津権健に移籍金を支払うことになるが、その額は『Kicker』誌によれば、2000万ユーロ(約26億円)になるという。
 
 移籍手続きは数日中に完了するということで、ドルトムントはロシア・ワールドカップで3位と大躍進を遂げたベルギーの大物MFを手に入れた。クラブのミヒャエル・ツォルクSDは、以下のようにヴィツェルを称賛するとともに、歓迎している。
 
「彼には何か月も前から関心を持っていた。ドルトムントを選んでくれたことを、非常に喜ばしく思う。国際経験も豊富で、中盤を形成するためのスキル、戦術理解度、タックルの能力、スピード、創造性、そしてメンタルと、全てが備わっている」(クラブ公式サイトより)
 
 一方、29歳で初のブンデスリーガ挑戦に臨むこととなったヴィツェルも、喜びのコメントを発した。
 
「W杯の後は、中国から欧州へ戻ろうとしていた。すぐにドルトムントでプレーできるになって、とても嬉しいし、誇らしい気分だ。最初に交渉してから、何ら迷いはなかった。ドルトムントは、欧州でもベストなクラブのひとつ。81000人(ホームスタジアム収容人数)の前でプレーするのが待ち遠しい」
 
 2006年にスタンダール・リエージュでデビューを飾り、ベンフィカ(11~12年)、ゼニト・サンクトペテルブルク(12~17年)でプレーしたヴィツェル。16年にはユベントス入りが目前に迫りながら土壇場で破談となり、17年1月に中国に渡って、ここでの約1年半では公式戦47試合出場・6得点という成績を残した。
 
 シーズン途中で去ることになった天津権建に対しては、自身のツイッターで「チームは素晴らしい経験をさせてくれた。ここで、良い思い出を作ることができた。ファン、スタッフ、チームメイトのことは忘れない」と感謝の意を示し、同時にドルトムントでの挑戦については「新しい旅の始まりに興奮している。新シーズンが楽しみだ」とも綴っている。
 
 ベンフィカを除けば、いわゆるビッグクラブには所属してこなかったにもかかわらず、ベルギー代表では中盤の不可欠存在として君臨。守備面で様々なタスクをこなしてチームに安定をもたらし、攻撃の起点ともなれるヴィツェルは、今夏のドルトムントにとって補強の目玉となった。
 
 これにより、新シーズンのチームがどのような布陣を組むのかが興味深いところだが、MFではヴィツェルと同じ役割を担うユリアン・ヴァイグルがパリ・サンジェルマン、マンチェスター・シティから関心を持たれ、退団濃厚という噂もある。
 
 ヴァイグルに代わってヴィツェルが中盤の底に陣取るのか、2人がポジションを争うのか、あるいは中盤に2人が並ぶのか……。
 
 ドルトムントといえば、香川真司も厳しい定位置争いに挑むことになると思われるが、22歳の若きドイツ代表MFの動向も含め、今後のドルトムントの中盤にからは目が離せない。
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