今季J2で大爆発の2人が J1関西クラブへ! 赤丸急上昇のアタッカーたちは何が凄い?

2018年08月03日 サッカーダイジェストWeb編集部

ともに7月末までに今季二桁ゴールをマークしての「ステップアップ移籍」

ともにJ2で二桁得点を挙げた山口の小野瀬(左)と岐阜の古橋(右)がJ1クラブへステップアップを果たした。写真:田中研治、徳原隆元

 Jリーグは8月3日、登録選手の追加などを発表。J1では、移籍加入選手や特別指定選手など6名の選手登録が認められ、同5日のJ1リーグ20節からの出場が可能となっている。

 注目は、J2で今季二桁ゴールをマークし、その活躍が認められてステップアップの移籍を果たしたふたりの選手だ。レノファ山口からガンバ大阪へ完全移籍で加入した25歳のMF小野瀬康介と、FC岐阜からヴィッセル神戸にやはり完全移籍で加入した23歳のFW古橋亨梧だ。

 小野瀬は今季、山口でオナイウ阿道、高木大輔とともに強力3トップを形成。主に右ウイングを主戦場に、持ち前のドリブル突破と高精度のクロスでチャンスメイクするとともに、今季はフィニッシュの精度も向上。25試合で10得点をマークした。

 チームメイトのふたりも小野瀬の能力を絶賛。今年4月に行なった3トップ3人での対談企画では、「突破力はえげつない。DFふたりにマークされても抜いてくれる」(オナイウ)、「康介君がドリブルを始めたら僕らはゴール前で待機。絶対にチャンスを作ってくれる」(高木)などと、とりわけドリブラーとしての能力には絶対の信頼を置いていた。

 また、小野瀬は同じインタビュー内で「(個人的な目標は)やっぱり10ゴールは取りたい。アシストも二桁いければ」とゴールへの意欲を露わにしており、今季はそうした意識がしっかりと結果に表われたと言えるだろう。

 移籍先のG大阪は、プレーオフ出場の16位と残留圏付近を漂う状態。総得点17(19節終了時)は、リーグワースト2位という結果だけに、巻き返しを図るうえでも小野瀬のフィニッシュ・チャンスメイクの能力に懸かる期待は大きいだろう。
 一方の古橋は昨季、中央大から岐阜に加入して、今季2年目を迎えたアタッカー。主に左ウィングを持ち場とし、昨季もルーキーながら6ゴールを挙げる活躍を見せていたが、今季は5月に入り、その得点能力が開花。5月6日の松本戦から4試合連続ゴールを挙げ、岐阜史上初の月間MVPに輝いている。

 Jリーグ選考委員会は、総評において「スピードを活かした果敢なドリブルからのシュートで多くのチャンスを演出し、自身は第13 節から4 試合連続で得点を挙げている。また、チームも一敗を挟んで4 連勝を記録するなど好調をキープ。今最も波に乗っている選手の一人であり、チームの躍進を支えている岐阜のスピードスターが初のMVP を受賞した」と、スピード豊かなドリブルから繰り出される精度の高いフィニッシュを称賛。

 その後も継続した連続得点記録は「6」にまで伸び、鄭大世(清水)やジュニーニョ(元川崎)、黒部光昭(元京都)が持つJ2記録の「7」にはひとつ及ばなかったものの、記録を逃した翌節の山口戦では2得点を奪ってみせた。

 移籍先の神戸ではルーカス・ポドルスキやウェリントン、田中順也、渡邉千真といった多士済々のアタッカーたちが揃うが、今季の好調ぶりをいかに打ち出せるか。そして、アンドレス・イニエスタという稀代の名手と、どんなコンビネーションを奏でるのか、楽しみなところだ。
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