F・トーレスが初スタメンで抱いたJリーグの印象は?「面白みは“そこ”にある」

2018年07月29日 多田哲平(サッカーダイジェスト)

「Jリーグのレベルは非常に高いなと感じています」

F・トーレスは磐田戦で先発出場。コンディションと日本サッカーへの理解度は徐々に高まっている。写真:徳原隆元

[J1リーグ18節]鳥栖0-0磐田/7月28日/ベストアメニティスタジアム
 
 今夏、サガン鳥栖に加入したスペイン人FWフェルナンド・トーレスは、18節のジュビロ磐田戦で、移籍後初先発。24分にダブルタッチとルーレットという高度なテクニックを見せつければ、55分には、惜しくもGKカミンスキーに止められたものの、ループシュートを披露し、大いに会場を沸かした。
 
 Jデビューしたベガルタ仙台戦に続き、磐田戦でもノーゴールに終わったが、徐々にコンディションが上がっているのは間違いない。
 
「先週よりもトレーニングの時間がしっかりと取れた分だけ、自分のコンディションが上がってきていますし、足もとの感覚もすごく良いものになってきている。そして次は90分プレーする準備が整っています。」
 
 調子が上がっているとともに、日本サッカーへの理解も深めているところだろう。2試合を終えた今、この世界的ストライカーのJリーグへの印象を訊いた。
 
「Jリーグのレベルは非常に高いなと感じています。その中でも試合が始まってすぐに非常に高いリズムで試合が進んでいく。終了間際にはスペースが生まれてオープンな展開になる。面白みは、そこにあるんだなと思っています。2試合、3試合と積んでいけば、日本のサッカーの特長、リズム感は掴んでいけると思いますし、次の試合が終わった時には、さらに日本のサッカーを理解できると思っています」
 
 Jリーグの面白みは、とりわけ終盤の攻防にあると言うF・トーレス。一方で、リズムの違う日本のサッカーにやや難しさも感じているようだ。
 
 これまでアトレティコ・マドリー、リバプール、チェルシー、ミランでキャリアを積み上げてきたものの、ヨーロッパ以外のリーグでプレーするのは初めて。いくら世界の第一線で活躍してきたとはいえ、順応に時間がかかるのは致し方ないのかもしれない。
 
 とはいえ、この2試合を比べても分かるように、少しずつ持ち味を発揮する場面は増えてきているし、手応えも感じているようだ。J初ゴールも近いだろう。"神の子"と呼ばれた世界的ストライカーのスーパープレーを期待せずにはいられない。
 
取材・文●多田哲平(サッカーダイジェストWEB編集部)
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