ミランのガットゥーゾ監督、続投に向け前進か!? 新会長からの電話で「コンテの影が遠ざかった」

2018年07月26日 サッカーダイジェストWeb編集部

新たに入閣したレオナルドとの過去の確執もあり…

現在、アメリカ遠征中のミランを率いているガットゥーゾ監督。心中穏やかではない状況が続いているだろうが、帰国後に全ては解決するだろうか。 (C) Getty Images

 中国資本による経営が行き詰まり、アメリカのヘッジファンド「Elliott(エリオット)」が経営権を引き継いだミランは、以前からジェンナーロ・ガットゥーゾ監督の進退が騒がしくなっている。
 
 当初、ガットゥーゾ監督への信頼は確かなものと見られていた。旧体制のメンバーでは唯一、エリオットが声明で具体的に名前を挙げ、貢献を強調していたからだ。実際、声明に名前がなかったマルコ・ファッソーネCEOやマッシミリアーノ・ミラベッリSDは解任された。
 
 そして7月21日に新経営陣が発足し、新たにパオロ・スカローニが会長に就任したミランは、25日に以前から内定が報じられていた幹部人事を正式に発表した。OBで元監督でもあるレオナルドの、テクニカル部門のゼネラルディレクター就任だ。
 
 そのレオナルドと以前に衝突したこともあったガットゥーゾ。ここから、彼の続投に少しずつ暗雲が立ち込めていく。後任候補に、チェルシーで解任されたばかりのアントニオ・コンテという大物指揮官の名前が浮上したのだ。
 
 地元メディアは、レオナルドが水面下でコンテ監督に接触し、その動きを知ったガットゥーゾ監督が苛立っていると報道。両者間の緊張が伝えられ、監督交代の可能性が取り沙汰されてきた。
 
 だが、イタリア紙『Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デッロ・スポルト)』や『Sky Sport(スカイスポーツ)』は25日、スカローニ会長がガットゥーゾ監督に電話で連絡を取ったと報道。新経営陣と話し合っていないと明かしていた指揮官を安心させたと伝えた。
 
 ミランは現在、アメリカにツアー中のため、スカローニ会長はガットゥーゾ監督がイタリアに戻り次第、話し合う考えを伝えたとのこと。ガゼッタ紙は「コンテの影が遠ざかった」と綴り、ガットゥーゾ監督が続投に前進したと伝えている。
 
 主将レオナルド・ボヌッチにユベントス復帰の可能性が浮上し、ジャンルイジ・ドンナルンマやスソといった主軸の去就が絶えず騒がれるミラン。だが、少なくとも現場の体制は維持される見込みのようだ。
 
 復権を期す2018-19シーズン、ミランはガットゥーゾ体制で巻き返すことができるだろうか。
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