「日本は教本を破り捨てた!」米メディアが“アジアの常識”を覆した西野ジャパンを大絶賛!

2018年07月17日 サッカーダイジェストWeb編集部

「あの更迭劇はまずアジアでは起こり得ない」

ロシアW杯の4試合で日本代表はさまざまな“顔”を見せた。米メディアの記者はそのいずれからも、アジア・サッカーが学ぶべきポイントがあると論じた。(C)Getty Images

 ロシア・ワールドカップにおける日本代表の奮闘は、アジア・サッカー界にとって希望の灯となった。
 
 米スポーツ専門チャンネル『Fox Sports Asia』で健筆をふるう英国出身のアジア通記者、マーク・デュアデン氏が寄稿したのは、「アジアが学ぶべきワールドカップの5大教訓」と題したスペシャルコラムだ。そのなかで、西野ジャパンの戦いぶりを大いに称えている。

 
 同記者がまず真っ先に挙げた教訓が「相手をリスペクトし過ぎるな」。まさに日本がラウンド・オブ16のベルギー戦でやってのけた大立ち回りを指している。
 
「もはやアジアと列強の間に巨大なギャップは存在しない。リスペクトし過ぎていた時代は終わりを告げたのだ。日本が瀬戸際まで追い詰めた、あるいは勝利できたベルギーが3位でフィニッシュした事実は見落とせない」と記し、韓国がドイツから歴史的勝利を挙げ、オーストラリアがフランスと、イランがポルトガルとそれぞれ拮抗したゲームを展開したと絶賛。「アジアの国々は大きな勇気をもらったはずだ」と綴った。
 
 
 次に挙げたのが、「英断は遅すぎることはない」だ。日本がワールドカップで勝利するためにヴァイッド・ハリルホジッチ監督を更迭して、西野朗新政権へと舵を切った決断を評価している。
 
「ある意味では日本は、ルールが書かれた教本を破り捨てたと言えよう。ワールドカップ開幕を2か月後に控えたタイミングで監督交代に踏み切るなど前代未聞の出来事で、あのタイミングでの更迭劇はまずアジアでは起こり得ない事象だ。それでも、結果が雄弁に物語る。彼らはグループリーグを見事い突破した。信念を持って素晴らしい準備さえすれば、大事を成し遂げられるということだ」
 
 激賞はまだ続く。3番目の教訓「いまや実利主義の時代だ」である。日本がグループリーグ第3戦のポーランド戦で行なった、ラスト10分間の"時間稼ぎ"は世界中でさまざまな議論を呼んだ。デュアデン記者は肯定派で、サムライブルーの戦い方にはどこかナイーブなアジア勢が学ぶべき「したたかさ」があったと説く。
 

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