ベルギー国民大注目の“賭け”に敗れた家電店「テレビ代金はすべて返還します!」【ロシアW杯】

2018年07月16日 サッカーダイジェストWeb編集部

3決で母国代表チームが「通算16点」で条件をクリア

自慢の鋭利なカウンターを軸に16得点を叩き出したベルギー代表。1試合平均「2.28点」という暴れっぷりだった。(C)Getty Images

 ベルギー代表がイングランドを2-0で撃破し、同国史上最高の世界3位に食い込んだ。そのロシア・ワールドカップ3位決定戦を前に、ベルギー国民や国内メデイアが大きな関心を寄せていたのが、ひとつの"賭け"だった。
 
 大会前に販促キャンペーンに打って出たのが、ベルギーの大手家電量販店『Krefel』社で、「大会を通して"赤い悪魔"が16点以上を取ったなら、対象商品のテレビの代金をすべて返還する」としたのだ。締め切りまでに数千人が購入したとされていた。
 
 決勝まで勝ち進んで7試合を戦っても、1試合平均で「2.28点」を奪わなければいけないハイペース。さすがのベルギー代表でも厳しいだろうと、当初は見込まれていた。

 
 ところがどうだ。グループリーグの3試合で9得点を挙げ、出場32か国中で最多得点を叩き出す。ラウンド・オブ16の日本戦前にはMFドリース・メルテンスが「友だちの何人かがテレビを買ったんだ。だから僕は彼らのために戦わなければならない」と話して笑いを誘った。その後もベルギーは得点を重ね、日本戦が3点、準々決勝ブラジル戦が2点で合計14点。そして3位決定戦のイングランド戦で見事2点を積み上げ、16点に到達したのだ。
 
 試合後のインタビューで報道陣にこのことについて問われたアザールは、「クレフェル(Krefel)に謝らなければいけないね。僕たちのせいだ!」とユーモアたっぷりに語ったという。
 
 では"賭け"に敗れた家電店はどうだったか。これが大喜びで、公式ツイッターに「ついに達成した! 15ゴールを超えた! テレビを購入されたみなさんには全額返還いたします!」と書き込んでいる。ベルギー公共放送『RTBF』によると、同社は事前に保険をかけていたようで、すべての代金はそこから支払われるようだ。
 
 世界中で取り上げられて巨大な宣伝効果を得たと考えれば、"賭け"に勝ったのは『Krefel』のほうだったのかもしれない。
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