「質素なクラブを高みへ」 F・トーレスが語った日本と鳥栖への印象、 そして気になるデビューはいつ?

2018年07月10日 サッカーダイジェストWeb編集部

ビッグクラブを渡り歩いてきた点取り屋はなぜ日本へ?

複数クラブからのオファーを蹴って鳥栖入りを決断したF・トーレスは、10日の会見で日本の印象を正直に語った。 (C) Getty Images

 10日、サガン鳥栖への電撃移籍が決まった元スペイン代表のフェルナンド・トーレスは、Jリーグでの新たなキャリアに向けて意気込みを語っている。

 昨シーズン限りでアトレティコ・マドリを退団したF・トーレス。かねてから鳥栖加入が濃厚とされていたが、今年5月末にJリーグ公式サイトが鳥栖移籍に関する予定稿を誤配信したことで波紋を呼び、一時は移籍交渉の破談も報じられていた。

 中国やアメリカ、さらにオーストラリア行きも噂されるなか、突然発表されたF・トーレスの鳥栖移籍は、スペインを中心に世界を驚かせた。

 そんななか、10日に行なわれた会見において34歳のベテランFWは、Jリーグ挑戦を決意した理由と意気込みを語った。スペイン紙『Marca』が報じている。

 同紙によれば、F・トーレスと鳥栖は、来年12月までの1年半契約を締結。さらに2020年1月までの延長オプションも付いているという。「スペインやドイツ、フランスからもオファーがあったけど、欧州でやるつもりはなかった」と明かした元スペイン代表FWは、鳥栖からの熱烈オファーに感謝の意を示した。

「鳥栖は、僕の獲得に興味を抱いてくれた最初のクラブの一つだった。彼らの熱意に感謝したい。彼らの持つプロジェクトこそが、僕が移籍を決めた理由でもあるんだ」

 同会見で「来週にはチームに参加して、7月22日のホームゲームでデビューする」と発言したF・トーレス。これまで、アトレティコやリバプール、チェルシー、ミランと欧州のビッグクラブを渡り歩いてきた点取り屋は、Jリーグと鳥栖の印象を素直に語っている。

「正直に言って、これまで日本のサッカーは、クラブW杯でチェックするぐらいだった。ただ、この移籍の話を貰った時に、何試合か観たよ。Jリーグはとても拮抗しているリーグという印象がある。いつも各チームの順位は僅差だよね。

 鳥栖の試合、イタリア人の監督が使うシステムは見た。だから、自分がどういう役割を務めるのかは分かっているつもりだ。僕は、質素なクラブを日本の高みに導くため、アイデアやプレーで最大限のことをしたい」

 祖国を離れ、東洋の島国でプレーすることについて、「文化的にも全然違うけど、それを知るのも素晴らしい経験になる」と生き生きと語ったF・トーレスは、「僕の偉大な友人であるイニエスタもいるから、二人にとって良い挑戦になるといいね」と、2010年の南アフリカW杯で世界制覇を成し遂げた盟友とのJリーグ挑戦に向け、意気込んだ。

 本人の言うことが確かであれば、7月22日に本拠地ベストアメニティ・スタジアムで行なわれるベガルタ仙台(J1 17節)で初お披露目となるが、果たして「エル・ニーニョ(神の子)」の愛称で親しまれたストライカーは、Jリーグで期待通りの活躍を示せるか!?
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