「相手のことは考えるな」 黄金期を知るガスコイン、52年ぶり決勝目指すイングランドへ提言【ロシアW杯】

2018年07月10日 サッカーダイジェストWeb編集部

90年代の黄金期を知る名手だからこその提言!

20年前のイングランドを知るガスコイン。それだけに後輩たちの躍進ぶりには思うところがあるようだ。 (C) Getty Images

 ロシア・ワールドカップは7月10日からいよいよ準決勝が始まる。ベスト4へ駒を進めてきた4か国のなかでも、並々ならぬ闘志を燃やしているのが、母国開催で優勝した1966年大会以来となるファイナルを目指しているイングランドだ。

 イングランドがW杯のベスト4まで勝ち進んだのは、1990年以来28年ぶりのこと。メジャー大会で見ても、1996年のEURO以来22年ぶりの快挙である。

 そんなクロアチアとの決勝行きを懸けた一戦を前に、元イングランド代表FWのポール・ガスコインは、後輩たちにアドバイスを寄せている。

 1990年大会とEURO1996で、同代表のエースとして君臨し、イングランド・サッカー界を代表するレジェンドは、「選手たちは恐れを抱いていないだろうが、対戦するのはクロアチアだ。彼らは素晴らしいチームだ」と英メディア『Sky Sports』で話し、イングランドの選手たちがそれぞれ責任を負わなければいけないと指摘した。
 

「イングランドの選手がやるべきは、お互いの背中を見ることだ。チームの一人ひとりが、ピッチ上でキャプテンにならなければいけないんだよ」

 そのうえで、ガスコインは、「自分たちが誰と対戦しているかも考えるな。それが私のアドバイスだ」と、サポーターを楽しませるように呼び掛けた。

「やらなければいけないのは、ファンの声に耳を傾けることだけだ。私はそうした。ファンを楽しませるんだよ」

 ガレス・サウスゲイト監督とは、1996年のEUROで苦楽を共にした盟友だ。ガスコインは、「ガレスはよくやったし、よくやっているよ」と、エールを送っている。

「今のままやるんだ。私は君を支えるよ。ロッカールームで君が何を言っているかは知らない。だけど、それは機能している」

 決勝トーナメントでは2試合続けてPK戦をこなし、疲労困憊が懸念されるクロアチアに対し、有利と目されているイングランドは、ガスコインが求めるようなファンを楽しませ、ルジニキ・スタジアムで行なわれる決勝への切符を手に入れることができるだろうか。
 
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