攻守ともに充実のイングランド、スウェーデンに快勝を収めて28年ぶりの準決勝進出!【ロシアW杯】

2018年07月08日 サッカーダイジェストWeb編集部

守護神ピックフォードが好守連覇!

巧みなポジショニングからヘディングシュートを決めたアリ。時間的にも非常に大きな追加点だった。 (C) Getty Images

【7月7日・サマラ|準々決勝 スウェーデン 0-2 イングランド】
 
 立ち上がりからイングランドがボールを支配するが、スウェーデンは強固な守備ブロックを形成してこれに対応。互いに慎重な出足で相手の出方を窺う展開の試合は、13分にクラーソンのミドルで、スウェーデンがファーストシュートを放つ。
 
 これ以降も、ポゼッションで上回るイングランドより、スウェーデンが時折見せる攻撃の方が効果的だったが、19分にイングランドはカウンターからスターリングがボールを運んで中央に流すと、ケインがダイレクトで叩いてファーストシュート。ボールはわずかに枠を外れた。
 
 ここからイングランドも攻撃のギアを上げ、24分に敵陣でのパスカットからトリッピアーが右サイドを抜け出して惜しいクロスを入れるなどのチャンスを創出。そして30分、この試合初のCKでマグワイアが競り勝ってのヘディングシュートをゴール左隅に叩き込んで、先制点を奪った。
 
 点を取らなくてはならなくなったスウェーデンがこの後、攻撃の意識を強めたことで試合は活性化。そのなかでイングランドは45分、縦パスで抜け出して独走したスターリングがGKオルセンをドリブルでかわそうとするが防がれ、こぼれ球を拾ったものの、やや時間がかかってシュートはDFにブロックされた。
 
 後半、開始2分でスウェーデンがビッグチャンスを作った。左サイドからのクロスを、ベリがヘッドで合わせる。しかし、ゴールマウスを捉えたこの決定的なシュートを、GKピックフォードが好反応で弾き返した。
 
 前半に比べて明らかにラインを上げたスウェーデンが攻撃で積極性を増し、イングランドがこれに的確な守備で対応するという後半の立ち上がり。しかし、イングランドもセットプレーや速いクロスで得点の可能性を感じさせる。
 
 時間とともに攻勢を強めていったイングランドは59分、パスとドリブルで揺さぶりをかけてから、トリッピアーのパスを受けたリンガードが右からダイレクトでクロス。これをファーサイドでフリーのアリが頭でゴールに突き刺し、貴重な追加点を得た。
 
 リードを広げられたスウェーデンは62分、巧みなゴール前での繋ぎからクラーソンが決定的なシュートを放つもピックフォードにセーブされ、こぼれ球を拾ってのシュートも、ヘンダーソンの身を挺してのブロックに阻まれる。
 
 イングランドのチャンスは続き、66分にはCKからの分厚い攻めから最後はマグワイアがシュート、69分にも速い攻めからアリがフィニッシュまで持ち込む。対するスウェーデンは72分、カウンターからクラーソンのクロスを受けたベリが強烈なシュートを飛ばすが、またしてもピックフォードの好守が炸裂した。
 
 一進一退の攻防ながら、余裕のあるイングランドが主導権を握り、攻守で効果的かつ充実したプレーを披露しながら残り時間を過ごして、4位入賞を果たした1990年イタリア大会以来、実に28年ぶりのベスト4入りを果たした。スウェーデンは堅守を軸に、予選から強豪を次々に蹴落としてきたが、ついに歩みは止まった。
 
 イングランドは7月11日にモスクワで行なわれる準決勝で、ロシア対クロアチア戦の勝者と対戦する。

次ページスウェーデン×イングランドの【出場記録】はこちら

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事