「アディオスを言う時だ」敗退のアルゼンチンはベテランMF2人が早くも引退宣言。一方でメッシは…

2018年07月01日 サッカーダイジェストWeb編集部

2年前にも代表引退を宣言していたメッシだが…。

3歳年上のマスチェラーノが代表引退を宣言。はたして、メッシはいかなる決断をくだすのか? (C) Getty Images

【6月30日・カザン|決勝トーナメント1回戦 フランス 4-3 アルゼンチン】

 フランスとの死闘の末にロシアから姿を消すこととなったアルゼンチン。試合後、選手たちは一様に声を落とした。

 大半の選手が30歳を超え、アルゼンチン全国紙『Ole』などが、「世代交代の時だ」と指摘したなかで、チームの中核を担ってきた二人が代表引退を自ら発表した。ハビエル・マスチェラーノとルーカス・ビグリアだ。

 まず、34歳のマスチェラーノは、「僕たちは最後の最後まで全力を尽くした。これで僕の物語は終わりだ。遅かれ早かれ『アディオス』を言うときは来るものだ。これからは一人のサポーターとして代表を応援する」と涙ながらにコメント。そして、32歳のビグリアは現地メディア『Tyc Sports』の直撃を受け、「決して望んでいた形ではないが終わりの時だ。正直言って悲しいけど、次の世代のためにも脇道に外れなきゃいけない」と代表からの引退を明言した。

 マスチェラーノも、ビグリアも、アルゼンチン代表を長きに渡って支えてきた。とりわけ前者は、アンダー世代では、2004年のアテネ、2008年の北京と、二度オリンピックで金メダル獲得を経験。さらにワールドカップにも2006年のドイツ、2010年の南アフリカ、2014年のブラジル、そして今回のロシアと、同代表ではディエゴ・マラドーナとリオネル・メッシに並ぶ史上最多4度の出場を果たし、キャップ数は歴代最多の147に達した。
 

 そんな二人のベテランが、フランスに敗れ、ともに代表キャリアに終止符を打つなかで注目されたのは、その双肩に全てを託されていたリオネル・メッシの今後だ。試合終了直後の『Ole』紙では、「メッシ世代にさよならを言う時だ」と、引退勧告とも取れる報道をされた。

 渦中の身となったメッシだが、試合後は静観。『Tyc Sports』によれば、ミックスゾーンで待ち受ける記者陣の問いかけにも一切応じることなくチームバスに乗り込んだという。

 メッシは2016年のコパ・アメリカ・センテナリオの決勝でチリに敗れた直後に一度だけ、代表からの引退を口にした過去がある。その時にはすぐさま、「全国の人々の愛情によって、代表に残ることが良いと思った」と話し、復帰していた。しかし、31歳となった今、国内の反応を受けて、今度こそ決断を下すかもしれない。

 はたして世界最高のフットボーラーは、4年後のリベンジに臨むのか。それとも敗北を喫したまま姿を消すのだろうか――。
 
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