「僕らにはどうしようもない」レバンドフスキが“茶番批判”に反論! W杯惨敗については…【ロシアW杯】

2018年06月29日 サッカーダイジェストWeb編集部

散々だったW杯に主将レバンドフスキの胸中は?

積極的に日本ゴールへと攻め入ったレバンドフスキだったが、味方のアシストを得られず、最後まで得点を挙げることはできなかった。 (C) Getty Images

【6月28日・ヴォルゴグラード|グループH 日本 0-1 ポーランド】

 グループHの本命として期待されながら、最下位で12年ぶりのワールドカップから早々に姿を消すこととなったポーランド代表。しかし、日本との最終戦で勝利を挙げたことで、選手たちはこれからの戦いに希望を見出している。

 決して、ポーランドが理想とする完璧な試合内容ではなかった。試合会場となったヴォルゴグラードの猛暑のせいか、ギアが上がらず、鋭い攻撃は鳴りを潜めた。

 それでも、3連敗を避けて「何とか1勝を」という意地とプライドが、彼らにゴールをもたらす。59分、ラファル・クルザワが供給したFKに、ヤン・ベドナレクが合わせてネットを揺らしたのだ。

 その後、同時キックオフの試合で、コロンビアが1-0でセネガルをリードしている一報を聞き、警告回数等による「フェアプレーポイント」で2位になれる日本が、リスクを冒さずに自陣でボールを回し始めたため、ポーランドもそれに付き合って今大会初勝利を飾った。

 試合後、地元メディア『Onet』の取材に、「全く満足はできない。けど、日本とは自分たちの誇りや名誉のためにプレーした」と語ったのは、エースのロベルト・レバンドフスキだ。

 大会前には得点王候補にも挙げられるも、相手守備陣の徹底したマークに苦しんで、結局、無得点に終わったた絶対的エースには、真っ先に批判の矛先が向けられた。

 そんなレバンドフスキは、ロシアW杯最後の試合となった日本戦を振り返り、試合終盤にスタンドからブーイングが起きたシーンについて、「ボールを持っていたのは日本だ。僕らにはどうしようもない。自分はFWだから『点を取りに行きたかった』ってのが、本音だけど、勝ったから問題はない」と、"茶番"と揶揄されたことへの持論を語った。

 キャプテンとしてチームを牽引してきたレバンドフスキだが、今大会中はピッチ外の気苦労も絶えなかった。敗退が決まったコロンビア戦後、「1人でボールを奪って5人をかわし、GKも破ってゴールを決める……そんなことができる選手はいない」とこぼしたことで、内部分裂の可能性を疑われた。

 29歳のストライカーは、上記の発言が「ドイツ・メディアによる誤報だ」として、「怒りや失望がないわけではないが、チーム批判をするつもりはない。あくまで、どうあるべきかを話しただけだ」と話し、大会後の戦いに目を向けた。

「僕らは難しい予選を勝ち上がってきた。その事実こそが、僕らがタフなチームであることを証明するものだ。ここで失ったものを改善するために、何をすべきかは分かっている。今は苦しい時だし、僕らは傷つき、お互いにぶつかりもした。ただ、それは今だけだ。これから絶対に立ち上がってみせる」

 ワールドカップで惨敗したことで批判は免れられないだろうが、キャプテンらしく堂々とした態度を見せたレバンドフスキの言葉を聞くと、"東欧の雄"としてポーランドが復活することを期待せざるを得ない。

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