記録ラッシュで優勝も視野に? イングランド史上初5点差勝利で「歴史に名を刻んだ」と地元紙【ロシアW杯】

2018年06月24日 サッカーダイジェストWeb編集部

ケインはリネカー以来32年ぶりの離れ業!

ハットトリックを達成したケインに加え、2ゴールを叩き込んだストーンズらの活躍でパナマに圧勝したイングランドは、決勝トーナメント進出を確定させた。 (C) Getty Images

【6月23日・ニジニ・ノブゴロド|グループG イングランド 6-1 パナマ】

 前半で雌雄が決した一戦は、イングランドの記録的なゴールラッシュとなった。

 チュニジアとの開幕節では、ハリー・ケインのロスタイム弾で勝どきを上げていたイングランド。その勢いは、グループGのアウトサイダーであるパナマに対して容赦がなかった。

 開始早々の8分にCKからジョン・ストーンズが先制点を決めると、22分にケインがPKで追加点。さらに36分にジェシー・リンガードが豪快なミドルシュートを突き刺して差を広げ、40分にセットプレーの流れからストーンズが再びネットを揺らし、アディショナルタイム1分には、ケインがこの日2度目のPKを冷静に決めた。

 後半に入っても、イングランドは止まらない。点差が開いたことで多少のルーズさは見受けられたものの、パナマの反攻を難なくしのぐと、62分にルベン・ロフタス=チークのシュートがケインに当たってゴールへと吸い込まれ、6点目を奪取。これでケインはハットトリックを達成した。
 その後、トーンダウンしたイングランドは、78分にパナマのフェリペ・バロイにゴールを破られた、反撃をその1点に止めて、最終スコア6-1と快勝。早々にグループステージ突破を確定させた。

 相手が格下のパナマだったとはいえ、イングランドにとっては記録づくめの一勝である。ワールドカップにおいて5点以上を記録するのは、史上初の快挙。さらに4点以上を奪うのも、あの母国開催で世界の頂に立った1966年大会の西ドイツとの決勝以来だ。

 名将アルフ・ラムゼーに率いられて躍動した同決勝では、国内屈指のストライカーだったジェフ・ハーストのハットトリックと技巧派MFマーティン・ピータースの1ゴールでを、フランツ・ベッケンバウアーら名手を擁する難敵を退けていた。

 また、ハットトリックを達成したケインだが、イングランドのW杯史において3点を奪ったのは、1986年メキシコ大会ポーランド戦のガリー・リネカー以来であり、32年ぶり史上3人目の離れ業となった。

 その大勝劇を伝えた英紙『Daily Mail』は、「我々は大量得点で16強へ簡単に進んだ。試合終了のホイッスルは、パナマを悲惨な状況から救い出すものだった」と綴り、さらに英紙『Telegrah』も「記録ラッシュでの勝利。ケインの歴史に名を刻むハットトリックが勝利をさらに彩った」と、手放しで称賛した。

 初戦とは異なり、圧倒的な攻撃力で大勝を収めたイングランド。現地6月28日のグループ最終節では、首位通過を懸けてベルギーとの一戦に臨む。結果次第では、決勝トーナメント1回戦で日本と対戦する可能性もあるだけに要注目だ。
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