韓国は敗退も、初勝利で意地を見せる
ドイツの王座防衛の旅はわずか3試合で終わった。韓国もグループステージ敗退となったが、王者に対する戦いぶりは見事だった。 (C) Getty Images
【6月27日・カザン|グループF 韓国 2-0 ドイツ】
ともに勝点3が欲しい状況で、気合十分で臨んだ一戦は、序盤からドイツがボールを保持する展開になったものの、先に決定機を掴んだのは韓国だった。19分、チョン・ウヨンが放った無回転のFKをノイアーがキャッチしそこね、ソン・フンミンが詰めようとしたが、ノイアーが辛うじてこれを弾き出す。
韓国は25分にも、イ・ヨンが右から入れた良質のクロスが競り合いでこぼれたところを、ソン・フンミンがダイレクトで強烈なボレーシュートを放ったが、ボールはわずかに枠を逸れていった。
ともに勝点3が欲しい状況で、気合十分で臨んだ一戦は、序盤からドイツがボールを保持する展開になったものの、先に決定機を掴んだのは韓国だった。19分、チョン・ウヨンが放った無回転のFKをノイアーがキャッチしそこね、ソン・フンミンが詰めようとしたが、ノイアーが辛うじてこれを弾き出す。
韓国は25分にも、イ・ヨンが右から入れた良質のクロスが競り合いでこぼれたところを、ソン・フンミンがダイレクトで強烈なボレーシュートを放ったが、ボールはわずかに枠を逸れていった。
対するドイツは、ボールを回して相手の隙を探るものの、相手のマークを外すようなプレーや動きが足りないため、なかなかクロスやシュートまで持ち込めず、入れたとしても簡単にクリアされたり、ブロックされる。連動した動きからロイスが好機を掴んだのは、33分になってからだった。
徐々にドイツの動きが活発化してきたなか、39分にはヴェルナーのパスカットからシュート、そしてこれで得たCKでフンメルスがゴール前の混戦でシュートチャンスを得たものの、運動量が多くマークを決して外さない韓国はGKチョ・ヒョヌらが堅守でこれを阻んだ。
ドイツに決定的なプレーがないまま迎えた後半、最初に良い攻撃を見せたのは韓国だったが、48分、ドイツはキミッヒのクロスをフリーのゴレツカがヘッドで合わせる。しかし、チョ・ヒョヌの好守で先制ゴールを奪うことはできない。
51分にもヴェルナーが左のクロスをダイレクトでシュートするも枠を外れ、韓国も直後にソン・フンミンがペナルティーエリア内で抜け出すなど、後半は序盤から互いに好機を作っていく。
韓国は56分にク・ジャチョルが負傷退場し、ファン・ヒチャンを投入。縦へのシンプルな攻撃が多くなるが、ドイツが崩しのパスでズレが生じることが多く、ここでボールを奪ってカウンターを仕掛けるというプレーが増えていった。
ドイツはゴメス、ミュラーを投入してゴールを奪おうとするが、良いかたちでボールを奪っても、丁寧にやろうという意識が強すぎるのか、自らシュートコースを狭めてしまったり、タイミングを逸してしまう。
そして守備では、韓国に再三敵陣深くに入られ、ソン・フンミンのドリブルに振り回されたり、ムン・ソンミンに決定機を与えたりするなど、再三、失点の危機に見舞われる。ノイアーの思い切った飛び出しや、韓国選手の判断ミスがなければ、何点か失っていただろう。
ゴメス、フンメルスが決定的なヘディングシュートを放つもGK正面、クロースのミドルはクロスバーを大きく越え、ミュラーのヘッドは寄せてきたDFにブロックされるなど、ことごとくチャンスを逸したドイツ。逆にカウンターの危機に晒された王者は、アディショナルタイム、ついに失点を喫してしまう。
CKでキム・ヨングォンが決めたゴールは、いったんはオフサイドとして取り消されたものの、VARによって正当なものと認められた。さらにその後、ノイアーも攻め上がった隙を突き、韓国はソン・フンミンが無人のゴールに流し込み、ドイツにトドメを刺した。
やることなすことがうまくいかなかった前回王者。グループステージ敗退という汚点を、初めてその歴史に残すこととなってしまった。