60年ぶりに掴んだ悲願の1勝! スウェーデン指揮官「ファンへの甘い贈り物だ」

2018年06月18日 サッカーダイジェストWeb編集部

理想的な「1-0」で最高の滑り出し

12年ぶりの白星、60年ぶりの初戦勝利。スウェーデンは重鎮グランクビスト(右)の決勝PKで貴重な3ポイントを奪取した。(C)Getty Images

 決して会心の出来ではなかったが、酸いも甘いも嚙み分ける歴戦の戦士たちが勝利を掴み取った。
 
 6月18日のスウェーデンvs韓国戦は、拮抗した試合展開から虎の子の1点を奪った前者に軍配が上がった。73分、ヴィクトル・クラーソンがエリア内で倒された場面がVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)によってPKとジャッジされ、アンドレアス・グランクビストが冷静に蹴り込み、決勝点としたのだ。
 
 実はスウェーデンがワールドカップ初戦で白星を挙げるのは、60年ぶりのこと。1958年自国開催の大会でメキシコに3-1で勝利した以来で、その後7大会に出場したが初陣は飾れないままだった。3ポイント奪取自体も、2006年大会グループリーグのパラグアイ戦が最後で、こちらは12年ぶり。スウェーデン国民にとっては待望の瞬間だった。

 
 55歳の智将、ヤンネ・アンデション監督は試合後の会見で、こう語った。
 
「本当にフィジカルでタフなゲームだった。かならずしも終始支配したゲームではなかったし、韓国には大いに苦しめられた。ただ、勝利した事実こそがすべてだ。昨日、(本命の)ドイツが敗れていたからなおさら大切だった。それにしても今日のファンのサポーティングは素晴らしかったね。エクセレントだ。褒められた内容ではなかったが、彼らに甘いプレゼントを贈れたのがなによりだった」
 
 大会前は祖国の英雄ズラタン・イブラヒモビッチを招集すべきか否かで、国民を挙げての論争が巻き起こったが、指揮官は現有スカッドで積み重ねてきた組織力と結束力を信じ、カリスマを迎えることはなかった。この決断が正しかったのか否か。ひとまずは、最高の滑り出しを見せたと言えるだろう。
 
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