「たった11mの距離すら決められない」アルゼンチン全国紙がPK失敗のメッシを“戦犯”扱い

2018年06月17日 サッカーダイジェストWeb編集部

攻めに攻めたアルゼンチンだったが…。

試合後、ガクッと肩を落としたメッシ。試合を決定付けられた場面でのPK失敗は痛恨だった。 (C) Getty Images

【6月16日・モスクワ|グループD アルゼンチン 1-1 アイスランド】

 ボール支配率78%、総シュート数27本。守勢に回ったアイスランドに対して、攻めに攻めたアルゼンチンだったが、最後までゴール前に表われた巨壁を打ち壊すことはできなかった。

 スタートは良かった。19分に敵ペナルティーエリア内で楔のパスを受け取ったセルヒオ・アグエロが反転しながら強烈なシュートで豪快にネットを揺らした。

 しかし、課題の守備陣がすぐさま粗を出す。23分、右サイドで数本のパスを繋がれて右サイドを崩されると、最後はGKウィリー・カバジェロがボールを掴みきれずにこぼれ球を、アルフレッド・フィンボガソンに押し込まれた。

 そこから一方的に攻め込んだアルゼンチンに一大チャンスが訪れたのは、タイスコアで迎えた64分だった。相手ゴール前でマキシミリアーノ・メサがヘルドゥル・マグヌソンに倒されてPKを得るも、ここでキッカーを務めた大黒柱のリオネル・メッシがまさかの失敗。アイスランドの守護神ハンネス・ハルドールソンに完全にコースを読まれ、弾き出された。
 
 背番号10のPK失敗が仇となり、アルゼンチンはアイスランドとドロー。試合前の下馬評を考えても痛恨の一戦となったことは言うまでもない。

 格下と見られていた相手に躓いたアルゼンチン代表に母国メディアも嘆き節が止まらない。

 アルゼンチン全国紙『Ole』は、「なんてPKだ! メッシはたった11mの距離(PKの距離)でさえ決めることができなかった」と銘打って、千載一遇のチャンスを逃したエースと代表チームを非難した。

「PKもダメ、速攻での流動的なランニングもない、効果的なライン間のパスもない、左足も、右足もダメ…。最後までメッシには何もなかった。アイスランドが示した戦術的なスキルに苦しんで勝利を逃した。チームもアグエロの偉大な個人技によってゴールをこじ開けたが、リードを長く保てなかった。この日のアルゼンチンは細かいミスを何度も犯した。本当に残念だ!」

 ドロースタートのアルゼンチンは、立ち直ることができるのか。21日に行なわれる次戦の相手は、グループリーグ最大のライバルと目されているクロアチアだ。
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