「あぁ、価格が高騰する…」 “ロシアのメッシ”の鮮烈なW杯デビューにユーベファンが複雑な心境を吐露

2018年06月15日 サッカーダイジェストWeb編集部

「このままじゃ“ディバラ+金銭”を要求されかねない」

今後も開幕戦同様の大活躍を見せれば、ゴロビン(背番号17)の市場価値はさらに高騰する可能性も。(C)Getty Images

 ワールドカップ(W杯)の開幕戦で、開催国ロシアはサウジアラビアに5-0と大勝した。途中出場ながら2ゴールを挙げ、マン・オブ・ザ・マッチに選出されたデニス・チェリシェフと同様に輝いたのが、CSKAモスクワに所属する22歳のアレクサンドル・ゴロビンだ。

 アディショナルタイムに見事な直接FKで1ゴールを挙げたほか、2アシストも記録したゴロビンは、先日からイタリアの紙面を賑わせていた。王者ユベントスが関心を寄せているからだ。

 イタリア紙『Gazzetta dello Sport』によると、そのゴロビンはサウジアラビア戦後のミックスゾーンで、「(ユベントスのような)強いチームが自分のことを考えてくれるのは嬉しい」と素直に喜んでいる。

 もちろん、まだ大会は開幕したばかりとあり、ゴロビンは「噂でしかない。いまは代表とW杯のことだけを考えている」と、大会に集中していると強調。ただ、セリエAとユーベに対して好印象を抱いていることも伺わせた。

「イタリアは良いリーグだし、ユーベには優れた選手がたくさんいる。もっともクリエイティブで、もっとも強いのは、パウロ・ディバラかな」
 
 そのディバラとゴロビンがチームメイトとなる日は来るのか。『Gazzetta dello Sport』紙は、ゴロビンの市場価値が2500万ユーロ(約32億5000万円)と報じているが、ゴロビンがこのまま活躍を続ければ、その額はさらに上がっていくだろう。いや、W杯の開幕戦という多くの注目を集める舞台での活躍により、すでに上がっているかもしれない。

『Gazzetta dello Sport』紙も、「今日のようなパフォーマンスの後では、たとえユーベでも(獲得は)簡単ではないだろう」と伝えた。

 ユーベのサポーターも同じことを危惧しているようだ。『Corriere dello Sport』紙によると、SNSではユーベのファンから「あぁ、値段がどんどん上がる…お別れ(獲得断念)の準備をしなければ」、「このままじゃW杯が終わる頃には"ディバラ+金銭"を要求されてしまうだろう」といった声が上がっている。

 一方で、「怪物扱いする前に、マジメなチーム相手のプレーを見てみよう」、「ゴロビンが1ゴール・2アシストで"ロシアのメッシ"となれたのは、ガソリン経営者たちのチームが相手だから」など、サウジアラビア戦の出来だけで称賛するのは早計と指摘する声もあった。

 活躍を続ければ、その実力は"本物"と認められるが、獲得には大金が必要となり、交渉が難航する恐れもある。ユーベのサポーターは、今大会のゴロビンを複雑な心境で見守ることになりそうだ。
 
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