原口の移籍合意報道についてデュッセルドルフ地元紙は「指揮官は残留を望んだがノーチャンス…」

2018年06月12日 サッカーダイジェストWeb編集部

宇佐美については交渉継続中

原口本人もハノーファー行きを認めており、あとはクラブからの正式発表を待つ段階にある。 (C) Getty Images

 6月11日(現地時間)、日本代表FWの原口元気がドイツ・ブンデスリーガのハノーファーに加入することで合意に達したと、『Kicker』誌など複数メディアが報じた。
 
 報道によると、契約期間は2021年6月末日までで、19年までの契約を交わしている保有先のヘルタ・ベルリンに対しては、移籍金として400万ユーロ(約5億円)が支払われるという。
 
 ハノーファーには浅野拓磨がひと足先に加入を決めており、来シーズンもブンデスリーガでは日本人選手同士の共闘が見られることになりそうだ。
 
 現在、ロシア・ワールドカップに向けて日本代表の練習に参加している原口は、取材において「サインはしていないけど、合意はして……。ハノーファーに行くことになります」と明言しており、これについてベルリンの『Berliner Kourier』紙は「ゲンキがW杯を前にヘルタに別れを告げた」と伝えていた。
 
 2017-18シーズン、ヘルタの一員として開幕を迎えるも、オフのプレミア行きの動きに端を発して完全にベンチ要員となった原口は、今年1月に出番を求めて2部のデュッセルドルフにレンタル移籍。これが奏功し、彼は宇佐美貴史とともに大活躍を見せ、チームの1部昇格に貢献した。
 
 デュッセルドルフではヒーローとして愛されるまでになった原口について、地元紙『Rheinische Post』は「フリートヘルム・フンケル監督は27歳の日本人をチームに残したいと考えていた。原口はデュッセルドルフで素晴らしいプレーを見せ、チームの1部帰還に大きな役割を果たした」と称賛した後、こう続けている。
 
「しかし、原口はクラブを変える決断を下し、デュッセルドルフにもはやチャンスはなくなった。資金力で上回る1部のクラブ(ハノーファー)相手に入札で勝てる見込みはなかった」
 
 なお、同紙はもうひとりの日本人選手、宇佐美については3日前の記事で、デュッセルドルフが残留させることに努めていること、保有先のアウクスブルクには現時点で他クラブからのオファーはないものの、W杯で状況が変わる可能性があるため、デュッセルドルフへの売却を保留していると報じていた。
 
 続けて、デュッセルドルフは現有戦力を残すことを望む一方で、なるべく早めに来シーズンに向けての戦力を整えるため、交渉が長引く場合は手を引くことも考えているが、宇佐美については彼自身が残留を望んでいるということで、今後もアウクスブルクとの駆け引きが続いていくと綴っている。
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