「サッカーは時に悪い面も見せる…」無念の負傷交代サラーに“加害者”S・ラモスがメッセージ

2018年05月27日 サッカーダイジェストWeb編集部

メッセージには賛否両論が寄せられる。

サラーとの接触プレーの直後、すぐさま謝罪しに行ったS・ラモス。試合後にはCL3連覇を喜ぶとともに、エジプト代表FWへエールを送った。 (C) Getty Images

 サッカーに「たられば」は付き物だが、もしあの時、リバプールがエースを失っていなければ、ビッグイヤーの行方も変わっていたかもしれない……。

 現地時間5月26日、ウクライナのキエフで行なわれたチャンピオンズ・リーグ(CL)決勝は、3-1でレアル・マドリーがリバプールを撃破し、前人未到のCL3連覇の達成した。

 この試合、序盤でペースを握ったのはディフェンディングチャンピオンではなく、"挑戦者"のリバプールだった。最前線からハイプレッシャーをかけ続け、ボールを奪えば、その瞬間から敵陣へ果敢に仕掛けてチャンスを創出した。

 そんな理想的な形で試合を運んでいたリバプールに暗雲が立ち込めたのは30分だった。相手CBのセルヒオ・ラモスと対人戦でもつれたモハメド・サラーが左肩を負傷。そのまま、涙の交代を余儀なくされたのだ。

 チームの核を失ったリバプールは、攻撃力が極端に低下。徐々にマドリーに盛り返され、結果的に敗れてしまった。

 試合後、リバプールの指揮官ユルゲン・クロップは、「他の選手たちへのダメージも明らかだった。我々はあれ以降、勢いを失ってしまった」と、サラーの悲劇的な負傷交代を嘆いた。

 一方で、故意ではなかったとはいえ、奇しくも"加害者"となってしまったマドリーのキャプテン、S・ラモスは、自身のツイッターでサラーへメッセージを発信している。

「サッカーは時に良い面を見せることもあれば、悪い面を見せることもある。何より僕たちは、同じプロ選手だ。サラー、早期回復を祈っているよ。君には未来が待っている」

 14年のプロ生活を過ごし、酸いも甘いも嚙み分けてきた猛者だからこそのエールとも言えるが、ファンからは様々なツイートが寄せられ、「君のせいじゃない」や「偉大なキャプテンだ」といった擁護する声があった一方で、「このクソッタレ。明らかに故意に潰しにいっただろ」「サッカーは格闘技じゃない」という批判的な反応も目立った。

 サッカーにおいて接触プレーは付き物で、それによる怪我も致し方ないものだが、今シーズンの公式戦で44ゴールを挙げ、名声を上げたサラーのシーズン最終戦が、このような形で幕を下したことについては残念でならない。

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