スコットランド4部から5年でCL決勝へ! 驚異的な飛躍を遂げたSBの波瀾万丈人生「重圧を楽しみたい」

2018年05月23日 サッカーダイジェストWeb編集部

15歳で名門セルティックを追われ…。

ほんの数年前までスコットランドの下部リーグでプレーしていたリバプールのロバートソン。マドリーとのファイナルを楽しみたいと語る彼は、ビッグイヤーと熱い抱擁を交わせるのか。(C)Getty Images

 リバプールは5月26日、チャンピオンズ・リーグ(CL)決勝でレアル・マドリーと対戦する。わずか5年前にスコットランド4部のクラブでプレーしていたアンドリュー・ロバートソンにとって、クリスチアーノ・ロナウドらを相手に欧州の頂点を競うのは、夢物語のような展開かもしれない。

 ロバートソンは母国の名門セルティックのアカデミー出身。だが、15歳のときに「身体が小さすぎる」という理由でクラブを追われていた。英紙『Guardian』のインタビューでロバートソンは、「セルティックから(4部の)クイーンズ・パークに行くとなれば、だれだって最悪と考えるだろう」と振り返っている。

「さすがに泣くことはなかったけど、すごく腹は立てていた。15歳という若さで夢を失ったんだからね。でも僕の周囲には、良い人たちがいた。おそらく、彼らとの出会いが僕に起こった最高の出来事だったのかもしれないね」
 
 クイーンズ・パークでは交通費しか支給されず、グラスゴーの小売店で働いたり、19歳になった2013年当時は、スコットランド・サッカー協会でもアルバイトをしていたという。試合やコンサートの予約を電話で受け付け、試合日に駆り出されることもあったそうだ。マンチェスター・シティのヴァンサン・コンパニをスタンドの席に案内したこともあるという。

「スコットランドとベルギーが対戦したときがあって、(負傷していた)コンパニを席に案内し、マッチプログラムを渡すように言われたんだ。彼は覚えていないだろうけどね」

 その年、スコットランドのダンディー・ユナイテッドと初めてプロ契約を結んだロバートソンは、1年後にプレミアリーグのハルへ移籍。そして昨夏、リバプールへとステップアップ移籍を遂げた。

 ユルゲン・クロップ監督とは、最初から良い関係を築けたという。ロバートソンは「新しい監督に会うときはいつもナーバスになるものだけど、今回はとくに緊張したよ。なんたって世界的に有名な指揮官だからね」と振り返っている。

「でも、監督は僕をハグしてくれて、最初からリラックスさせてくれた。本当に僕のことを知りたがってくれた。彼は自分の、僕は僕の過去を語り合ったんだ。監督は僕の過去に興味を持ってくれたみたいで、それが助けになったんだ」
 

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