チェルシー、来季の覇権奪還に早くも暗雲…ロシアと英国の関係悪化でオーナーにビザ発給されず

2018年05月22日 サッカーダイジェストWeb編集部

露大統領報道官は、「反ロシアの狂気」と怒り。

アブラモビッチ氏は、スタンフォード・ブリッジでの試合に足しげく通い、熱心にチェルシーをサポートしてきた。 (C) Getty Images

 来シーズンの覇権奪還を狙うチェルシーに暗雲が立ち込めている。

 現地時間5月20日、英経済紙『Financial Times』によれば、チェルシーでオーナーを務めているロマン・アブラモビッチ氏がイギリスのビザを更新できていないと報じた。

 2003年7月にチェルシーのオーナーに就任したアブラモビッチ氏は、強力な財政後押しで、プレミアリーグ制覇を5回、FAカップ優勝5回、リーグカップ制覇3回、そして、チャンピオンズ・リーグとヨーロッパリーグを1度ずつ制する強豪クラブへと押し上げていた。

 そんなアブラモビッチ氏は、今月19日にウェンブリー・スタジアムで行なわれたFAカップ決勝に姿を見せず、ロシアの複数メディアで、「ビザ申請に関してトラブルがあった」と報じられていた。

『Financial Times』によれば、同氏は先月末に投資家用ビザが失効したため、ロシアへと帰国するも、英国政府からビザ更新の許可が下りていないという。
 

 英国内で13番目に裕福な資産家として知られているアブラモビッチ氏だが、ビザが下りない理由には、同氏の祖国ロシアと英国の「スパイ暗殺未遂事件」に端を発する対立関係の悪化による緊張を挙げられている。

『Financial Times』は、ドミトリー・ペスコフ露大統領報道官が、「不公平かつ非友好的な扱いだ。反ロシアの狂気を目の当たりにしている」とコメントしたことを報じ、ビザの発給には時間がかかると推測した。

 仮に今後もアブラモビッチ氏が入国すらできない状態になれば、今シーズンは不本意な成績に終始し、新シーズンに向けて積極的補強を敢行したいチェルシーにとって少なくないダメージになりそうだ。
 
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