鹿島、ブーイングも飛び出すほどの不甲斐なさでブレイク突入… 中断後の巻き返しは?

2018年05月22日 サッカーダイジェストWeb編集部

ACL上海上港戦から中3日で仙台戦。その結果は…

ゴール前で競り合う鹿島と仙台の選手たち。ホームチームには球際でのいつもの力強さが欠けていた。写真:徳原隆元

[J1リーグ15節]鹿島1-2仙台/5月20日/カシマ

 どこか力の抜けた冴えない戦いぶり。試合後、サポーターに一礼する選手たちに、スタンドの一部からブーイングが浴びせられた。

 前半を終えたロッカールーム。「情けない45分。迷ったり、びびったり。球際にいかないと試合には勝てない」と大岩監督から檄が飛ぶほどの不甲斐ない内容だった。

 4日前のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)決勝トーナメント1回戦。敵地に乗り込んだチームは上海上港(中国)に1-2で敗れたものの、2戦合計4-3で8強入り。今まで越えられなかった1回戦という『壁』を初めて突破した。

 この勢いをリーグ戦につなげたかったところだが、強豪相手の張り詰めた空気感での試合を終えてメンタル面にマイナスに作用したのか、チームは闘争心、精彩を欠くプレーに終始した。

「集中して試合に入ったけど」と永木が振り返る。しかし、そうした気持ちとは真逆な出だしであったことは、結果が如実に示している。開始2分、ボールが自陣右サイドに運ばれた時の伊東は、相手への寄せが遅く、クロスに対しても足を出さず。得点を決めた石原を見ていた昌子も、本来であれば身体を寄せて対応できるところが、完全に一歩出遅れ、簡単にゴールを許してしまった。

 反撃を期待するスタンドのサポーターたちの期待とは裏腹に、選手たちにゴールへの意欲がほとんど見られず。個々の選手が淡々とプレーし続けた結果、ただただ時間だけが流れ続けた。

 ハーフタイムに指揮官が発破をかけたことで目を覚ましかけたが、それも十分ではなかった。指揮官は前半混乱していた相手のマークをはっきりさせるために、後半は3バックを採用。これにより最終ラインはそれぞれの役割が明確になったが、攻撃は依然として仙台の堅固な守りを攻略できず。単調な攻めを繰り返した。
 
 16日に上海上港戦を戦い、翌17日に移動。中3日での試合だが、長距離移動、そして試合のレベルを考えても、通常のJリーグでの中3日の試合とでは、選手にかかる負担もより大きくなものとなる。そこに安堵感が加わるのだから、張り詰めていた緊張の糸が緩んでもおかしくはない。

 勝って中断期間に入りたかったが、結果として1-2で敗戦。ただ、「この中断をチームとしてプラスに変えないといけない」と昌子が話したように、前向きに捉えれば、ここで中断期間に入ったことですべてをリセットできる。目標は「全タイトル獲得」。それを再確認して、後半戦の巻き返しにつなげたい。
 
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