「いつも以上に勝利が大事」「負けると、苦しくなる」吉田麻也がガーナ戦の結果にこだわるワケ

2018年05月21日 多田哲平(サッカーダイジェスト)

「もう1回身体を作り直して、良い状態で挑めるようにしたい」

吉田は合宿初日、ランニングやボール回しに汗を流した。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 西野朗新監督率いる日本代表が5月21日、キリンチャレンジカップのガーナ戦(同月30日)に向けた合宿を開始した。ボール回しやランニングなどの調整メニューをこなした吉田麻也(サウサンプトン)が練習後、取材に応じた。
 
「スタッフの顔ぶれがだいぶ変わっている。僕は知っている方が多いですけど、やり方も変わるし、ルールも変わるし、そういう基本的なところをなるべく早く作っていって、サッカーだけに集中できる環境に1日でも早くするべきだなと思います」
 
 初日を終えて、そう意気込んだ吉田だが、気になるのはそのコンディションだ。今季イングランドのプレミアリーグでは、23試合に出場。残留を争うチームの主軸を担い、タフなゲームを戦ってきた。
 
 とはいえ、大きな心配はないようだ。本人は「問題ないですよ。時間もありますし、まずはイングランドでやってきたシーズンの疲労をしっかりとって。そのために1週間ありましたし、今日から良いスタートを切れたかなと思っています。シーズンを通して怪我もありましたけど、全体的にはコンスタントに試合に出ていたし、試合勘だったり(は失われていない)。フィジカル面は進化していないので、もう1回身体を作り直して、良い状態で親善試合に挑めるようにしたい」と語った。
 
 吉田だけではなく、選出されたメンバーにとっては、ガーナ戦までの9日間でどこまでコンディションを上げられるかが、ロシア・ワールドカップの本大会メンバーに選ばれる大きなポイントとなる。ガーナ戦の翌日には、本大会のメンバーが発表されるのだ。
 
「メンバーが選出される最後の試合なので、最後のアピールの場になる」とガーナ戦位置づける吉田はさらに、「いつもの親善試合以上に勝ちへのこだわりは大事になってくる」と、結果が問われるゲームだと言う。
 
「まだまだチームを作り上げていかなきゃいけない段階なので、アピールするのはもちろん、良い形で勝って、良い雰囲気でオーストリアの合宿に入っていけるようにするために、まずは勝たなきゃいけない。勝てば、チームはまとまりやすくなるし、同じ方向に進みやすくなる。負けると、苦しくなると思う」
 
 吉田がそう言うように、新体制の初陣となるこの試合で勝てば、良い雰囲気で日本を発つことができる。逆に負ければ、懐疑的な目を向けられるだろう。西野ジャパンの行く末を占う意味で大きな一戦では、ディフェンスリーダー吉田の奮闘にも大きな期待が懸かる。

【画像集】ロシアW杯へ向けて、いよいよ西野ジャパンが本格始動!!
 
取材・文●多田哲平(サッカーダイジェストWeb編集部)
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