「素晴らしい22年間だった」 イニエスタ、バルサでのラストゲームを勝利で飾る!

2018年05月21日 サッカーダイジェストWeb編集部

バルサ最後の試合にも自然体でプレー。

カンプ・ノウでのラストゲームを勝利で飾ったイニエスタ。試合後は盛大なセレモニーが行なわれた。 (C)Getty Images

 現地時間5月20日に実施されたリーガ・エスパニョーラ最終節、バルセロナとレアル・ソシエダの一戦は、ホームのバルセロナが1-0で勝利した。

 この試合唯一のゴールが生まれたのは57分、左サイドでルイス・スアレスから横パスを受けたコウチーニョが、左へ右へと方向を変えるドリブルで敵DFを揺さぶりながら得意のゾーンに入り込み、右足を振り抜く。ボールは右のポストを叩き、ゴールに吸い込まれた。
 
 ただ、コウチーニョが決めたこのハイレベルなゴールも、試合のハイライトにはならなかった。主役はバルサでの最後のゲームに臨んだキャプテンのアンドレス・イニエスタ。たくさんの「ありがとう」が掲げられたスタンドのファンは、背番号8のラストダンスを目に焼きつけることに必死だった。

 その主役は、カンプ・ノウでのラストゲームにも気負うことなく、普段どおりのプレーを見せてくれた。左サイドからの何気ないサイドチェンジのパス、DFラインの裏に送り込まれる浮き球のパス、繊細なボールコントロール、緩急をつけたドリブル、代名詞とも言える華麗なダブルタッチ。10分には右足でニアサイドを狙った惜しいシュートもあった。

 試合がクライマックスが近づき、67分にはコウチーニョに代わって、次期キャプテンのリオネル・メッシがピッチに登場。これによってバルサの攻撃のスピードが一段階増す中でも、イニエスタは自然体の、いつもどおりのプレーを貫いた。

 そして82分、そのイニエスタが盛大な拍手に包まれながらパコ・アルカセルとの交代でカンプ・ノウのピッチを去る。ピッチ上ではその後も両チームの真剣勝負が続いたが、スタンドには偉大なキャプテンとの別れを悲しみ、涙を流すファンの姿が数多く見受けられた。そしてベンチに退いたイニエスタの目にも光るものがあった。

 試合後のセレモニーには、選手全員が「背番号8」のユニホームをまとってピッチに再登場。優勝セレモニーもそこそこにイニエスタの退団セレモニーへとスライドし、感動の夜はキャプテンの別れの挨拶で締め括られた。

「素晴らしい22年間でした。僕にとって(バルサは)世界一のチームです。チームのみんなありがとう。ファンのみんな、いままでたくさんの愛を注いでくれてありがとう。子ども時代にここに来て、34歳になってこのクラブを出ます。みんなから残ってほしいという言葉をもらったけど、みんなはずっと僕の心に残ります。バルサ万歳! カタルーニャ万歳! フエンテアルビージャ万歳!」
 

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