王者バルサ、伏兵レバンテにまさかの5失点…無敗優勝の夢潰える!

2018年05月14日 サッカーダイジェストWeb編集部

頼みのエース、メッシは招集外。

レバンテに5失点…。昨シーズンから続いていたリーガでの無敗記録は43でストップした。(C)REUTERS/AFLO

 現地時間5月13日に実施されたリーガ・エスパニョーラ第37節、すでに1部残留を決めているレバンテと優勝を決めているバルセロナの一戦は、単なる消化試合とはならなかった。

 先制したのは、ホームのレバンテだった。9分、ホセ・ルイス・モラレスが得意のドリブルで左サイドを突破し、シュート性の高速センタリングを中央へ折り返す。そこに飛び込んだのはエマニュエル・ボアテング。左足で豪快に蹴り込んだ。

 リオネル・メッシを招集外とし、ウスマンヌ・デンベレ、ルイス・スアレス、フィリッペ・コウチーニョの3人を前線に配した4-3-3システムで臨んだバルサは、いきなり追いかける展開を強いられる。

 しかし、次にゴールネットを揺らしたのもレバンテだった。11分にもエニス・バルディのシュートがバーを叩くビッグチャンスを作っていたホームチームは28分、バルサのCBトーマス・ヴェルメーレンが太腿を痛めて退場し、ジェラール・ピケが投入される前のわずかな隙を突いてふたたびボアテングがゴールを決めたのだ。

 それでもバルサは前半終了間際にコウチーニョがミドルを叩き込み、1点差に詰め寄る。このときは、無敗を貫いてきた王者の反撃がいよいよ始まったとだれもが思ったものだが、しかし、その後はまさかの展開が待っていた。
 
 後半スタートからわずか32秒でレバンテのカウンターが炸裂し、バルディが3点目を突き刺すと、そのおよそ3分後にはふたたび速攻からボアテングが決めて、ハットトリックを達成。さらにその8分後、今度は右サイドを駆け上がってきたバルディが、ロジェール・マルティのスルーパスを左足で鮮やかにバルサ・ゴールに流し込んだ。

 5-1。レバンテのホームスタジアム、シウタード・デ・バレンシアは、文字通りのお祭り騒ぎとなった。これまで数々の奇跡を起こしてきたメッシはベンチにいない。昨シーズンから続くバルサの無敗記録がついにストップするのか。

 しかし、ここからバルサがらしさを見せはじめる。59分、デンベレのシュートのこぼれ球をコウチーニョがゴール正面で押し込むと、バルサはデンベレとアンドレス・イニエスタに代えてデニス・スアレスとパコ・アルカセルを投入。すると64分、またしてもコウチーニョがミドルを突き刺し、2点差に迫ったのだ。

 これが王者の意地なのだろう。さらに71分、バルサはセルヒオ・ブスケッツがエリア内で倒されて得たPKをスアレスが叩き込み、1点差に詰め寄った。

 あと1点――。おそらくメッシがいれば、同点、あるいは逆転も可能だっただろう。しかし、両チーム合わせて9ゴールが入ったゲームに、あと1点は生まれなかった。

 終盤のパワープレーも不発に終わったバルサは、37節でついにリーガ初黒星。エルネスト・バルベルデ監督が目標に掲げていた無敗優勝の夢は、思わぬ伏兵の前に潰えることとなった。
 
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