伝統の「エル・クラシコ」はドロー! バルサは数的不利も、先手を取り続けて無敗をキープ

2018年05月07日 サッカーダイジェストWeb編集部

マドリーはC・ロナウドが前半で交代

数的不利で後半に入り、立ち上がりが守勢を強いられたものの、メッシの美技による勝ち越し以降、バルサは互角以上の戦いを見せた。多くのスーパーゴールが生まれた他、両チームが好守で良さと意地を見せたクラシコらしい一戦だった。 (C) Getty Images

 5月6日(現地時間)、リーガ・エスパニョーラ第36節が行なわれ、バルセロナは2-2でレアル・マドリーと引き分けた。

 すでに優勝争いは決着しているものの、バルサはクラブ史上初のシーズン無敗記録が懸かっており、またイニエスタにとっては最後の「エル・クラシコ」ということで、落とすわけにはいかないカンプ・ノウでの伝統の一戦となった。
 

 試合は立ち上がりからバルサが持ち前のポゼッションでマドリーを押し込み、3分にはメッシからのスルーパスを受けてスアレスが抜け出したが、シュートは寄せたヴァランヌの足に当たってゴールマウスを外れる。

 そして9分、ダイレクトでのパス回しからS・ロベルトが抜け出して右サイドを独走、余裕を持ってクロスを上げると、ファーサイドでスアレスがダイレクトボレーで合わせてゴールネットを揺らした。

 完璧にマドリーの守備を崩したバルサは、その後も攻勢を維持するが、14分に流れは変わる。マドリーが反撃に転じ、クロースが自陣からボールを運び、左サイドでC・ロナウドとの連係からダイレクトでクロスを上げると、これをファーサイドのベンゼマが頭でゴール前に落とし、飛び込んだC・ロナウドが詰めた。

 早々に同点としたマドリーは、サイドを攻略しての攻めからバルサDF陣に揺さぶりをかけて攻勢に立ち、C・ロナウドはモドリッチ、クロースのスルーパスから立て続けに決定機を迎える。

 対するバルサは、効果的な攻撃が繰り出せず、決定的な場面といえば41分にコウチーニョのスルーパスでメッシが抜け出したプレーぐらい。そんな劣勢のホームチームを、さらに追い詰める事態が、アディショナルタイムに起こった。S・ロベルトがマルセロと絡んだ際に手を出して一発退場を食らったのだ。

 前半途中から、ジョルディとモドリッチ、スアレスとS・ラモスが小競り合いを起こしたり、荒っぽいプレーを互いに連発したりするなど、やや荒れた雰囲気となっていたが、ホームチームは残り45分間で数的不利を強いられることとなった。

 後半、バルサがコウチーニョを下げてセメドを投入し、一方のマドリーはC・ロナウドが負傷のためか、アセンシオとの交代でベンチに退いた。

 立ち上がりからひとり多いマドリーがバルサ・ゴールに迫り、51分にはアセンシオが左サイドからボールを持ち込んで決定的なシュートを放ったが、これはGKテア・シュテーゲンの正面に飛ぶ。

 するとその直後、バルサはスアレスが左サイドでヴァランヌに競り勝って(押し倒して?)中央のメッシへパス。絶対的エースは左に流れながらS・ラモス、カゼミーロをかわし、シュートを左隅に突き刺して勝ち越しに成功した。

 これで勢いを得、数的不利を感じさせない鋭い攻撃を見せるようになったバルサ。幾度のチャンスを作った後、56分にイニエスタがスタンドから万雷の拍手を受けながら、パウリーニョと交代した。

 ややオープンとなった展開のなか、攻撃時にはスムーズにボールを繋いで優勢に試合を進めるバルサに対し、マドリーはC・ロナウド不在の影響か、エリア前までボールを運んでも、そこから効果的なプレーを見せることができない。

 69分、バルサはスアレスのダイレクトパスでメッシが独走し、決定的なシュートを放つが、GKナバスの好守に阻まれる。

 決まっていれば勝負ありというところで、守護神のおかけで命拾いしたマドリーはこの2分後、敵陣でアセンシオがエリア前へ斜めのパスを入れると、ベイルが左足でダイレクトで叩き、ゴール左隅に突き刺した。

 再び振り出しに戻った試合は、ともにチャンスを作り、マドリーが巧みな連係からモドリッチが惜しいダイレクトシュートを放てば、バルサはメッシが個人技から立て続けに左足の一撃で相手ゴールを脅かす。

 やや膠着した時間帯を経て、終盤は互いに劇的勝利を狙って相手ゴールに迫ったものの、ゴールネットが揺れる場面は見られず、両チームは勝点1を分け合うこととなった。今シーズンのクラシコを1勝1分けで勝ち越したバルサは、今節も無敗をキープ。残りはあと3試合である。

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