宇佐美、逸機でバースデーゴールならず…首位陥落のデュッセルドルフは最終節の「優勝決定戦」へ

2018年05月07日 サッカーダイジェストWeb編集部

原口はよく走り、チャンスも生み出したが…

26歳の誕生日を勝利で祝えなかった宇佐美。序盤の決定機は、その後の試合の流れを考えても、決めておきたかった……。写真は31節のインゴルシュタット戦。 (C) Getty Images

 5月6日(現地時間)、ブンデスリーガ2部の第33節が行なわれ、デュッセルドルフは1-1でホルシュタイン・キールと引き分けた。
 
 首位のデュッセルドルフが勝ち、勝点2差の2位ニュルンベルクがザントハウゼンに引き分け以下の結果に終われば、リーグ優勝が決まるという一戦、原口元気と宇佐美貴史は定位置である2列目の両翼で先発出場を果たした。
 
 満員となったホーム最終戦、デュッセルドルフは試合開始直後に敵陣に攻め入ってCKを得たが、すぐにキールの攻勢を受けることとなる。3分には、リーグ得点ランキング1位のドゥクシュにファーストシュートを許し、その後も相手の多重攻撃を受けて数本のシュートを浴びる。
 
 10分過ぎまでは防戦一方のホームチームだったが、先に決定機を作り出す。13分、この日に26歳の誕生日を迎えた宇佐美が中央でゾボットカのスルーパスを受けて抜け出し、GKと1対1に。しかし、決定的なシュートはゴール右外に逸れていった。
 
 ようやく攻撃のかたちが作れたデュッセルドルフは、そこから攻勢に立ったものの、長続きはせず、試合は静かな展開のまま時間が過ぎていく。
 
 終盤、デュッセルドルフの守備の甘さを突いてキールが攻撃を強め、37分にドゥクシュ、40分にヴァイラント、そしてアディショナルタイムにドレクスラーがシュートを放ったがいずれもGKヴォルフが好守でこれらを防いだ。
 
 ホームチームのサポーターにとっては盛り上がる機会の乏しかった45分間を終え、試合は後半へ。デュッセルドルフは開始直後にゾボットカがボールを運んで遠めからシュートを放つと、47分にもアイハンが攻撃参加からフィニッシュにまで持ち込むなど、積極的な姿勢を見せる。
 
 しかし、すぐにキールも反撃を見せてサイドの攻略から相手ゴール前にボールを入れていく。試合はここから一進一退の攻防となるが、決定的な場面を作り出すまでには至らない。
 
 57分、原口が後方からの縦パスをペナルティーエリア内で受け、右に流れながらシュートを放つと、ボールは相手DFの腕をヒット。しかし、審判の笛が鳴らない。原口は62分、前が空いたところでボールを得たが、シュートではなくヘニングスへのパスを選択した。
 
 対するキールは、ホームチームよりも長くボールを保持しながら、たびたび効果的な攻撃を見せるが、シュートはデュッセルドルフDF陣に阻まれる。
 
 68分、デュッセルドルフはニールセンに代わってラマンを投入し、攻撃のテコ入れを行なう。これに伴い、宇佐美が2列目の中央(トップ下)に移った。
 
 そして74分、原口がゾボットカとの壁パスでエリア左を抜け出してシュートを放つが、これはGKクロンホルムにセーブされる。しかし直後のプレーでヘニングスが頭で中央に入れたボールが相手DFに当たってラマンの前に流れ、シュートは今度こそクロンホルムを破った。
 
 ようやくリードを奪ったデュッセルドルフだが、そのわずか2分後、キールは左サイドでドゥクシュがドレクスラーに預けてゴール前に走り込み、ヒールでのリターンパスを受けて、寄せてきたボルムートをかわし、ゴール右隅へ冷静に流し込んだ。
 
 振り出しに戻った試合、終盤に入るところでデュッセルドルフが攻勢を強め、原口が多くのプレーに絡んでチャンスを作るが、最後のところで味方にボールは合わない。好守でよく動いた原口は、86分にロブレンとの交代でピッチを退いた。
 
 試合時間が90分に迫る頃、再びキールがエリア内に再三侵攻していくが、デュッセルドルフは守備陣が何とか粘って失点を免れる。そして1分間のアディショナルタイムの後、タイムアップの笛は鳴った。
 
 勝点1に終わったデュッセルドルフに対し、ニュルンベルクは2-0で勝利。勝点で両チームは並んだが、得失点差で11上回る後者が首位に躍り出た。奇しくも最終節、両チームは直接対決を行なうが、会場はニュルンベルク……。果たして、どのような結末が待っているのだろうか。
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